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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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第二部~雅、結婚騒動~
  第12話『永遠の輝き』

【ATTACK RIDE-RESET-】
『仮面ライダーウィザード』の世界に着いた雅はエグゼイドの世界のソウルライドを確認し、リセットのカードが強制的に発動され、雅とエグゼイドの世界との繋がりは消滅する。その頃、仮面ライダーウィザード、操真晴人の心象世界、アンダーワールド内では激闘が繰り広げられていた。
「エキサイティング!実に素晴らしい!」
この世界の怪人、ファントムのレギオンはウィザードに魔力を与えているファントム、ウィザードラゴンと戦闘を行っている。
「てめえ、そのドラゴンより俺達を相手にしろ!」
仮面ライダービーストは相棒である合成獣のファントム、ビーストキマイラに乗りレギオンを攻撃する。
「つまらん!お前達は刺激的ではない!」
レギオンはビースト達を歯牙にもかけようとせずウィザードラゴンに禍々しい光弾を放つ。
「ぐっ…」
レギオンの光弾を受け、ウィザードラゴンは怯む。
「お前、俺のライバルに手を出すな!」
“シックス!ファルコ!セイバーストライク!”
ビーストはダイスサーベルのルーレットを最大値で止め、一撃必殺を狙うが、レギオンに傷を与えることすらできず、
「鬱陶しい!」
レギオンはビーストとビーストキマイラに光弾を放つ。
「危ない!」
ウィザードラゴンはビースト達を突き飛ばし、その光弾を受ける。
「お前達だけでも、脱出しろ…」
ウィザードラゴンはそう言い残して爆発し、撃破されてしまう。

─魔法の指輪、ウィザードリング。今を生きる魔法使いはその輝きを両手に宿し、絶望を希望に変える。

「マジか…ドラゴンがやられるなんて…」
ビーストは驚きを隠せない。
「さて、操真晴人はこれからどうするのか、実に楽しみだ!」
レギオンは晴人のアンダーワールドから脱出し、何処かへ去って行く。そして、それに続くようにビーストが現れて、二藤は変身を解除する。
「二藤、何があった!」
晴人は言う。
「あのファントムに…ドラゴンがやられた…俺達を庇って…」
二藤は晴人に事実を話す。
「そうか…一度面影堂に戻ろう。」
晴人と二藤は、普段晴人が住んでいる面影堂に向かった。

「順調だな、と言うのは少し辛いな。」
一連の流れを見ていた雅は呟く。
「さて、僕も面影堂に向かうか。」
雅はマシンディローダーを走らせる。

「駄目だ!魔法が使えない!?」
晴人はウィザードリングを使って魔法を発動しようとするが、指輪は一切反応しない。
「これじゃあコヨミに魔力を与えられない!」
晴人は苛つく。
「落ち着いて、晴人。」
晴人が白い魔法使いから託された魔力で動く少女、コヨミは晴人を落ち着かせようとする。
「落ち着いていられるか!」
晴人は感情的になり、話を聞こうとしない。
「コヨミさんの言うように、落ち着く事が必要です。」
そこに雅が現れ、雅はカルテットバインドで晴人を拘束する。
「お前は!?」
晴人は雅を見て質問する。
「自己紹介が遅れて済みません。僕は凪風雅、仮面ライダーディロード。」
「仮面…ライダー?」
「仮面ライダーは人々と世界の平和を護る為に戦う正義の味方。そして、僕はこの世界の平和を護る為にはるばると別の世界からここにやってきました。」
雅は晴人達に説明する。
「それで晴人さんの魔法が消えた原因ですが、晴人さんのドラゴンがファントムに倒されたことで魔力の供給源が断たれてしまったことが原因です。」
「それじゃあ、晴人さんは今!?」
「はい、瞬平さんや大門刑事のように、中のファントムを失った元ゲートと同じような状態です。」
晴人の弟子を自称する青年、奈良瞬平は雅に聞き、雅は答える。ゲートとは、体内の心象風景にファントムを宿す人間のことで、ゲートは絶望することでファントムに肉体を奪われ、ファントムになる前に体内のファントムが倒されることでゲートではなくなる。
「晴人、ごめん!」
雅の話を聴いてコヨミは面影堂から出て行ってしまう。
「コヨミ!?」
晴人は追いかけようとする。しかし、
「カルテットバインド!」
雅は晴人を拘束する。
「コヨミさんのこと、任せてもらえませんか?晴人さんは今、休息を取ることが一番重要です。ドラゴンを失って、身体が不安定なのですよ。」
雅は二藤に後を任せてコヨミを追いかけた。

コヨミは、初めて晴人と本音で話し合った海辺にいた。
「晴人…」
コヨミは自身に着けられているプリーズウィザードリングを見る。
「やっぱりここか。」
雅はコヨミを見つけ出した。
「雅…貴方は私のことについて知っているんでしょ?」
「勿論。貴方の肉体は既に死んでいて、今は魔力をもらわないと動くことが出来ない。だから、魔法使いである僕が来た。ディバイドエナジー。」
雅はリンカーコアから魔力を出してコヨミに与えようとするが、プリーズウィザードリングはそれを弾き返し、魔力は雅に戻る。
「やはり、魔力の源が違うと駄目か!」
雅は残念がる。
「雅、貴方に聞きたい。」
「どうしたのですか?」
「晴人の魔法は、元に戻るの?」
コヨミは雅に質問する。
「合って1時間もしない人の言うことを、コヨミさんは信用できますか?」
「それは…」
「コヨミさんがほしい答えは、そうであってほしい願望です。それに、装填の守護者の使命は世界のルールを護ること。この世界の未来を話すことは出来ません。」
「そう…」
「重要なのは、誰が晴人さんの魔法を信じるか、だと思いますよ。今の晴人さんはコヨミさんとの暮らしを大切に思っています。そうなれば、コヨミさんが奇跡を信じないと。」
雅はコヨミに白紙のカードを渡す。
「これは?」
「そのカードに願いを込めて下さい。きっと、奇跡は起こります。」
雅が説明していると、晴人がやってくる。
「晴人!?」
「コヨミ、雅から連絡があって来た。安心しろ。何があってもそばにいてやる。」
「それより、いつ連絡を?」
「この世界ではなかなか使える人はいませんが、思念通話の魔法は魔法使いでは割と常識的なものですよ。」
雅はコヨミに説明する。すると、
「エェェェキサイティィィィング!実に素晴らしい!魔法を失っても失われない純粋な輝き!正に壊す甲斐があると言うものだ!」
レギオンの人間態、内藤が拍手をしながら現れ、レギオンの姿に戻る。
「レギオン!?」
晴人は身構える。
「見つけたぞ。」
そこに、晴人にウィザードの変身能力をコヨミを授けた白い魔法使い、仮面ライダーワイズマンが現れる。
「やはり現れたか、白い魔法使い。」
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
「変身!」
雅はディロードに変身し、ワイズマンを晴人から離す。
「晴人さん、この戦いで、貴方の魔法が取り戻せるかが決まります!」
「分かった!」
「白い魔法使い、邪魔をさせるものか!」
ディロードの言葉に晴人は納得し、ディロードはワイズマンを掴んで何処かへ向かう。
「もはやゲートですらないお前に何が出来る!」
レギオンは構わずに晴人を攻撃する。
「魔法使いっていうのは魔法を持っているかじゃない…生き方そのものだ!」
晴人はそれでも立ち上がる。

その頃、ディロードとワイズマンの戦闘は続いていた。
「何故私の邪魔をする!早くしないと暦が!」
“コネクト!ナウ…”
ワイズマンは自身の武器、ハーメルケインを出現させてディロードを斬ろうとするが、ディロードはロードスラスターでそれを防ぐ。
「大丈夫ですよ。晴人さんは、再び魔法使いになれますから!」
「馬鹿なことを言うな!ファントムを失った者が再び魔法使いになるなど、あり得ない!」
「あり得ないことが起きることが、魔法ってものです!」
ディロードとワイズマンの攻防は続く。

「やはり素晴らしい!その美しき心!エキサイティング!」
レギオンは槍を出現させて晴人を攻撃する。
「ぐぁっ!」
生身の晴人にファントムの攻撃は大きなダメージとなる。それでも晴人は立ち上がる。しかし、
「晴…人…私は信じている…貴方が、また魔法を使えることを…」
そのタイミングでコヨミの魔力は切れ、コヨミは途切れ途切れになりながらもメッセージを残して倒れる。
「コヨミ!?」
晴人は崩れるように膝をつく。

「コヨミ!?」
ワイズマンも倒れるコヨミに反応する。
「今だ!集え!世界の願い!」
ディロードは白紙のカードをウィザードの世界のワールドホープに変えてスキャンする。
【WORLD HOPE-KAMEN RIDER WIZARD-】

晴人は自身の無力さに涙を流す。しかし、それは強い眩きと共に一つのウィザードリングとなる。
「これは!?」
晴人はウィザードリングを拾い上げる。すると、ただのベルト飾りになっていたウィザードライバーとしての力を取り戻す。
「俺の魔法は、まだ終わらない!」
晴人は立ち上がり、そのリングを着け、ウィザードライバーを起動させる。
“シャバドゥビタッチヘンシーン!シャバドゥビタッチヘンシーン!”
晴人はそのリングを読み込ませる。
“イィィィンフィニティー!プリーズ!ヒースイフードー!ボーザバビュードゴーン!”
晴人の身体は金剛石の輝きに包まれ、竜が舞うとその結晶は砕け散り、仮面ライダーウィザード インフィニティースタイルに変身し、アックスカリバーを握る。
「さあ、ショータイムだ!」
ウィザードは走る。
「実に素晴らしい!」
レギオンはウィザードに光弾を放つが、ウィザードはものともせずレギオンに近づき、アックスカリバーでレギオンを切り裂く。
「雅が教えてくれた!魔法使いに必要なものは、強い魔法じゃない!人を思う気持ち!俺達が、最後の希望だ!」
ウィザードは今までの反撃と言わんばかりにレギオンを斬る。
「フィナーレだ!」
“ターンオン!”
ウィザードはアックスカリバーを握る方向を変え、ソードモードからアックスモードに切り替え、インフィニティーウィザードリングを一回読み込ませる。
“ハイタッチ!シャイニングストライク!キラキラ~!”
インフィニティーウィザードリングを読み込んだアックスカリバーは巨大化し、ウィザードはそれを振り上げて叩き落とす必殺技、ドラゴンシャイニングを放ち、レギオンはその攻撃を直撃で受ける。
「エキ…サイ…ティング…」
レギオンはは最後までその口癖を言いながら爆発した。
「これは、厄介なことになったな…」
その様子を見て、ワイズマンは呟く。
「あの指輪は、この世界に必要なものなので、諦めて下さい。」
ディロードはワイズマンに言う。
「つまり、お前の掌の上で踊らされていたのか…」
“テレポート!ナウ…”
ワイズマンはテレポートを使って戦線離脱した。
「これで、この世界も無事だ。」
雅は変身を解除してウィザードのところに向かう。
「晴人さん!」
「雅、ありがとう。」
ウィザードも変身を解除し、コヨミに近づき、コヨミの右手のリングをベルトに読み込ませる。
“プリーズ!プリーズ!”
晴人は自身の魔力をコヨミに与え、コヨミは再び動き出す。
「晴人!?私…」
「ああ、安心しろ。俺がいつでも傍にいてやる。」
晴人はコヨミを抱きしめながら言う。
「それでは、僕はこの辺で去らせていただきます。」
「もう行くのか?」
「あまりゆっくりとしていられませんので。」
雅は次元転送ポートを使って『仮面ライダー鎧武』の世界へ向かう。

「随分な荒れようだな。」
雅は呟く。
【SOUL RIDE-KAMEN RIDER WIZARD-】
『雅、俺の魔法を取り戻してくれてありがとう。俺が人の希望なら、お前は世界の希望だ!』
『晴人が魔法を取り戻せるなら、隠さないでほしかった。でも、ありがとう。』
『おい!魔法使いならお前もライバルだ!勝手に逃げるな!』
『雅君、貴方の魔法、今度しっかり見せるもらうわ。』
『でもいいな~。ゲートでもないのに魔法が使えて。』
それぞれのメッセージを聞き、ソウルライドの機能は終了する。
「さて、まずは生きて紘太さんに出会わないと!」
雅はロードスラスターを構え、迫り来る怪物、インベスを迎え撃つ。
to be continued.

次回、仮面ライダーディロード
「皆さんの安全は、僕が保障します。」
「もう、これしか口に出来ないんだ。」
「私は、何もできなかった…」
「戒斗!」
「葛葉、やはりお前は強いな…」
次回『オーバーロード対オーバーロード』 
 

 
後書き
新カード紹介
仮面ライダーウィザード(ワールドホープ):ウィザードの世界のワールドホープ。晴人の涙からインフィニティーウィザードリングが生成され、晴人が魔法を取り戻す。 
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