夢幻水滸伝
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第百九話 鱈と共にその十三
「やっぱりね」
「強さに定評があるんやね」
「そうよ、型がしっかりしてるから」
ボクシングのそれはというのだ。
「あたいもね」
「取り入れてるか」
「そうなの、だからね」
それでとだ、アレンカールはシャーデーにさらに話した。
「あたいは言うならカポエラとボクシングよ」
「二つを会わせた格闘技か」
「そうよ」
「そやな、やっぱり」
「あたいの神具が手に嵌めるから」
そうして使うからだというのだ。
「結局ね」
「カポエラだけやなくてな」
「そっちも使って」
そしてというのだ。
「戦ってるのよ」
「ほなその格闘技でな」
カポエラとボクシングをミックスさせた、というのだ。
「これからも頼むで」
「わかってるわ、じゃあ今はね」
「飲み続けるんやな」
「そうよ、今日も二升飲んで」
そしてと言うのだった。
「楽しむわよ」
「今日もそれだけ飲むか」
「瓶にして二本ね」
それだけ飲むというのだ。
「楽しく飲むわ」
「ボトルで五本位やな」
シャーデーは洋酒のそこから考えて述べた。
「確かにかなり飲んでるな」
「そうね、ただあたいはウイスキーとかは飲めても」
「そっちの量はやね」
「ボトル一本か二本位ね」
「そっちはそんなもんか」
「蒸留酒はね、それで日本酒やワインはね」
こうした酒はというのだ。
「それだけ飲めるのよ」
「そういうことやな」
「そういうことよ」
こう言ってだった、アレンカールはまた日本酒を飲んだ。その時にはもう鍋の中にあるものは殆どなかった。
それでだ、彼は飲みつつ仲間達に言った。
「日本じゃ食べ残しはよくないし」
「最後まで食うか」
「それでちゃんと締めも楽しむんやな」
「おうどん用意してあるし」
「そうやな、おうどんも食べてやな」
「それでその時も飲むか」
「そうしましょう」
こう言ってだ、彼は飲み続けた。そして実際にこの日も二升飲んだ。
第百九話 完
2019・4・8
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