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夢幻水滸伝

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第百九話 鱈と共にその十二

「棟梁は本当に巨人がお嫌いですね」
「大嫌いよ」
 アレンカールはジオンゴの今の言葉に笑って返した。
「実際にね」
「やはりそうですね」
「ええ、本当にね」
「巨人がお嫌いで」
「負けるのを観ると気持ちいいわ」
「左様ですね」
「逆に阪神はね」
 このチームはというと。
「勝っても負けても絵になるのよね」
「というか負けても絵になるのは」
 ヘッドはこのことについて首を傾げさせつつ述べた。
「普通ないです」
「そうだけれどね」
「普通は勝ってこそええですが」
「それが阪神はね」
「確かに絵になりますね」
 ヘッドも否定しなかった。
「ほんまに」
「そうでしょ、あのチームは」
「負けても絵になります」
「そうしたチームよ」
「実際そうですね」
「だから面白いのよ、ただね」 
 ここでこうも言ったアレンカールだった。
「あたいはやっぱり第一はカポエラね」
「そちらですか」
「球技もいいけれど」 
 それでもというのだ。
「やっぱりね」
「第一はですか」
「カポエラなのよ」
 こちらの格闘技だというのだ。
「一番好きなのは」
「そうですか」
「そしてね」
 アレンカールはさらに話した。
「あたいの戦闘スタイルもそっちでしょ」
「はい、確かに」
「足もよく使うから」
「実際にそうですね」
「ただあたいは手も使うわ」
 こちらもというのだ。
「神具はそちらに嵌めるし」
「だからですね」
「普通のカポエラとはまた違うのよ」
「足だけでなく手もよく使うので」
「そこは違うわ、ただあの独特の動きはね」
 カポエラのそれはというのだ。
「本当にいいでしょ」
「ええというか」
 首を傾げさせつつだ、ゴーディマーが述べた。
「独特過ぎてな」
「それでなの」
「動きが読みにくいわ」
「そこがいいのよ」
「相手に動きを読ませんからか」
「そうよ、素早くかつその独特の動きでね」
 カポエラのそれでというのだ。
「動いてね」
「そしてやな」
「敵を倒すのがね」
 それがというのだ。
「カポエラなのよ」
「そやな、しかも自分はな」
「そうよ、手もよく使うから」
「そこが普通のカポエラとちゃうな」
「そういうことよ」
「手の動きはボクシングやな」
 シャーデーはアレンカールのそちらの使い方について述べた。
「はっきり言って」
「ええ、その通りよ」
「やっぱりそやな」
「オーソドックスだけれど」
 ボクシングのそれはというのだ。 
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