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夢幻水滸伝

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第百七話 若草山にてその三

「またね」
「別の勢力だな」
「そうなのよ」
 アレンカールは吉川に答えた。
「アフリカって一口に言っても広くて」
「我々の世界でも二つありな」
「サハラ砂漠から分かれてるわね」
「人種的にもな」
「ホワイトアフリカ、ブラックアフリカでね」
「そしてこちらの世界でのアフリカは」
 勢力としてのそれはというと。
「ブラックアフリカだな」
「そや、まさにサハラから南や」
 ゴーディマーが吉川に話した。
「その勢力や」
「そうだな」
「ちなみに人口は私等が起きてる世界より多くて」
 シャーデーの言葉だ。
「十七億五千万やで」
「確かに多いな」
「そやろ、けどな」
 ここでシャーデーは微妙な顔になった、それでこう吉川に述べた。
「国力はな」
「まだか」
「技術は低くて開発もな」
「進んでいないか」
「確かに人口は多くて資源もあるけど」
 それでもというのだ。
「まだまだこれからや」
「そうした地域か」
「正直中南米と比べてもな」
 一つの勢力になっているそちらと比較してもというのだ。
「かなり遅れてるわ」
「そうした状況か」
「そやから統一したらな」
「その時はか」
「最新の技術を導入して開発していって」
「豊かになるな」
「一応学校はあちこちに開いていってる」
「幼稚園から大学までな」
 ゴーディマーも話した。
「義務教育をやってる」
「それは出来てる」
「後は内政をな」
「していくけどな」
「教育が出来てるならだ」
 それならとだ、吉川は二人に述べた。
「それでだ」
「かなりちゃうか」
「人材面での基盤が出来る」
 それでとだ、吉川はゴーディマーに答えた。
「まことにそれだけでだ」
「全然ちゃうか」
「そのことは太平洋の他の勢力も真っ先に進めてきているが」 
 教育の普及はだ、学校だけでなく図書館や博物館も各地に置いていってそうして教育を普及させているのだ。
「それがだ」
「国の基盤になるな」
「国力の発展の」
「最低でも読み書きが出来ないとな」
 吉川はゴーディマーとシャーデーに話した。
「どうにもならない」
「そう思ってや」
「私等もそれは徹底させた」
「お陰でね」
 アフリカの棟梁でもあるアレンカールも話した。
「アフリカは学校教育はしっかりしているわ」
「では発展の土壌はだな」
「ええ、出来てるわ」
 アレンカールは吉川に断言した。
「中南米は今軌道に乗ってね」
「本格的に発展しはじめていてか」
「アフリカはね」
「これからだな」
「ええ、軌道に乗るわ」
 発展のそれというのだ。 
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