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夢幻水滸伝

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第百七話 若草山にてその二

「問題ない」
「それじゃあね」
「今日もだな」
「おやつに食べるわ」
「そうするといい」
「それじゃあね」
「それでだが」
 吉川はアレンカールに今度はこう言った。
「アフリカの面々だが」
「皆がどうしたの?」
「あらためて思った」
 会ってとだ、吉川は言うのだった。
「個性的な顔触れだな」
「他の勢力と一緒でね」
「しかも頼りになるな」
「そうよ、アフリカの子達は技術系が多いから」
「仲間になるとだな」
「内政で活躍してくれるわよ」
 そうなるというのだ。
「だから期待していてね」
「そうさせてもらう」
「結構他の勢力は戦闘要員多いけれどね」
「アフリカは、だな」
「そう、内政に活躍してくれる子がね」
「多いな」
「外交得意な子もいるし」
 それでというのだ。
「仲間になったら期待していてね」
「それではな」
「内政が出来たら」
「その分国力が上がるからな」
「戦は戦場でするものだけれど」
「その他の要素が非常に大きい」
 吉川は提督、海で戦う者として言い切った。
「まさにな」
「そう、だからね」
「内政で活躍する面々が多くだな」
「期待出来るわよ」
「とはいってもわしはや」
 灰色の肌の犀人の男が出て来た、着ている服はラフなシャツとアーミータイプのズボンと黒のブーツだ。天魁星ゾーイ=ゴーディマーである。南アフリカ出身で職業は力士、持っている神具は全ての能力を上げる赤い宝石カーバンクルと絶大な加護を持つアンクと彼と共に戦い助言もしてくれる異形の獣キリムである。
 そのキリムを横に置いてだ、ゴーディマーは言うのだった。
「力士でな」
「戦闘要員だな」
「そや」
 ゴーディマーは吉川に笑って答えた。
「この力と技で戦うで」
「そしてわしもおるで」
 キリムも言ってきた、七つ頭でその首にそれぞれ七つの目があり尾が鳥の羽根になっている四本足の恐竜に似た姿の獣だ。今は五メートル位の大きさだが大きくなろうと思えば何十メートル程にもなれる。
「相棒と共に戦うな」
「こいつもおってくれたからな」
 ゴーディマーはキリムを見つつ目を細めさせて語った。
「わしはこれまで勝ってこれてや」
「アフリカを統一出来たな」
「サハラ砂漠から南のな」
「アフリカと言うても」
 今度はジャガーマンの女が言ってきた、白いズボンと上着の上に漆黒の鎧を身にまとっている。天煞星シャーデー=チュツオーラだ。ナイジェリア出身で職業はダークナイト持っている神具は強力な武器であるアナトの剣とエレキシュガルの鎌、そして己の武力と魔力を高めるイシュタルの腕輪である。
「私等はサハラから南でな」
「そや、エジプトとか地中海の沿岸はな」
「別の勢力やな」
「イスラム系の勢力でな」
「また別やな」
「そうなのよね、あっちはね」
 アレンカールも言ってきた。 
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