八条学園騒動記
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第五百三十話 考古学その九
「謎のままです」
「只のオーパーツではないですか」
「はい、その存在自体が謎と言っていい」
「そこまでのものですか」
「あれは、しかし絶対の謎は」
「この世界にはないですか」
「はい、この世界に絶対のものは」
それはというのだ。
「ないのですから」
「だから謎はですね」
「解かれますね」
「絶対に解けない謎が出ている推理ものはあるか」
「それがないことがですね」
「推理ものです」
小説でもアニメでもというのだ。
「真相は闇の中でも」
「その闇もですね」
「やがてはです」
「晴れるもので」
「絶対の謎もです」
それもというのだ。
「ないので」
「だからですか」
「若しかするとですが」
「水晶の髑髏のこともですね」
「わかるかも知れません」
こうマリアに話した。
「決して」
「そうですか」
「はい、何処かに文献があれば」
「文献というと」
「あちらには文字がないので」
それでというのだ。
「縄のそれですが」
「結んだあれですね」
「あれを発見して」
そしてというのだ。
「その都度解読していくしかです」
「ないのですね」
「地球では引き続き発掘をしています」
中南米、アステカ文明のあった辺りをだ。この時代の地球は連合の首都であり続けかつ古代遺跡の発掘を引き続き続けているのだ。
「そうしています」
「そうなのですね」
「ですが」
「発見は、ですか」
「中々です」
これがというのだ。
「見付からないのがです」
「現状ですか」
「そうです、エウロパが徹底的に破壊し」
「長い間発掘をしていて」
「もうあらかた堀り尽くした感じがあるので」
「それで、ですか」
「こちらは」
どうにもという口調での言葉だった。
「あまりです」
「見付かっていないのですね」
「今は。地球にあった考古学全体がです」
「考古学が地球だけではないですね」
「はい、千年前になりますとです」
トラップは先生にも答えた。
「もう考古学の範疇に入ります」
「では連合建国当初も」
「そちらは実にです」
「盛んですね」
「連合建国当初は文献も多いですが」
そうでなくとも、というのだ。
「実際のです」
「当時の生活や文化は、ですね」
「遺跡でも研究しなければならず」
それでというのだ。
「その豊富な文献に従い」
「発掘調査を行い」
そしてというのだ。
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