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八条学園騒動記

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第五百三十話 考古学その八

「そのことは」
「むしろキリスト教はです」
「その最たるものですね」
「ダ=ヴィンチもミケランジェロも」
 ルネサンスの偉大な芸術家達もというのだ。
「宗教がを遺していますね」
「最後の晩餐や最後の審判ですね」
「これ等は今はバチカンにあります」
 連合に移った時に連合に入っている。
「そうした絵画達もです」
「信仰に捧げられたもので」
「芸術もです」
「信仰と密接な関係がありますね」
「キリスト教だけでなく」
「アステカやマヤもですか」
「そうであったと考えられるので」
 だからだというのだ。
「ですから」
「水晶の髑髏も」
「芸術品であり」
 そしてというのだ。
「神々に捧げられた」
「そうしたものですか」
「はい、ただ」
「ただ?」
「真相はです」
 それはというと。
「やはりです」
「まだですね」
「判明しません」
 そうだというのだ。
「残念ながら」
「そうなのですね」
「謎のままです、若しかして」
 トラップはマリアにこうも話した。
「当時のアステカ人達もです」
「真相は、ですか」
「知らないこともです」
「有り得ますか」
「はい、造った人と関係者だけがです」
「知っていることで」
「当時の人達も」
 その頃のアステカ人達もというのだ。
「知らなかったとです」
「考えられますか」
「確かにかなりの技術が使われています」
 水晶の髑髏にはというのだ。
「お金も手間も」
「かなりの費用と時間をかけて」
「水晶なのですから」
 つまり高価な宝石を使っているというのだ。
「しかもその水晶を髑髏にする」
「そのことを考えますと」
「かなりです」
 非常にというのだ。
「お金と手間暇がです」
「かかっていますね」
「そうですが」
 それでもというのだ。
「しかしです」
「それでもですね」
「当時のアステカ人達の多くも」
「知らなかった」
「ごく限られた儀式の時に出された」
「そうしたもので」
「謎だったのではないか」
 まさにというのだ。
「そうもです」
「思われますか」
「とかくです」
 水晶の髑髏はというのだ。 
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