| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条学園騒動記

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五百三十話 考古学その三

「共存していることは事実で」
「そのことはですね」
「素晴らしいです、キリスト教も」
 先生が信じているこの宗教もというのだ。
「正しい姿で、です」
「教えられていますか」
「はい」
 まさにというのだ。
「神を信じていても」
「他の神を否定することは」
「本来はです」
「キリスト教ではないですね」
「はい、この神です」
「キリスト教の神ですね」
「あくまでキリスト教の神であり」
 この宗教のというのだ。
「神であって」
「他の宗教、世界は」
「確かに存在していて」
「それを否定することは」
「キリスト教ではないです」
 連合ではこう考えられているのだ。
「そしてそのキリスト教は」
「エウロパで歪められて」
「連合で戻りました」
 そうなったというのだ。
「あちらでは何でも曲解されますが」
「正しい教えはですね」
「連合にありそして」
 先生はマリアにさらに話した。
「より進化させていく」
「それが連合ですね」
「イスラムも然りで」
 この宗教ではムハンマドを最高にして最後の預言者としている、つまりイスラムの教えこそ最も素晴らしいというのだ。
「いい部分はそのままで」
「そうしてですね」
「さらにです」
 そのいい部分からというのだ。
「発展してです」
「いいものになっていますね」
「元々寛容な宗教ですが」
「その寛容さがですね」
「より広くなっているので」
 だからだというのだ。
「そういうものを見ましても」
「連合ではですね」
「正しい教えはそのまま残り」
 そしてというのだ。
「さらにです」
「よくなっていく」
「はい」
 そうだというのだ。
「キリスト教も然りで」
「カトリックもですね」
「他宗教と共存し」
 そして共栄しているというのだ。
「認めている」
「そうなっていますね」
「間違っても異端や異教と言って」
 自分達と違う信仰の者達をだ。
「危害を加える様な」
「そうしたことはですね」
「考えられません」
 連合ではというのだ。
「全く」
「その通りですね」
 マリアは赤ワインを飲みつつ頷いて応えた。
「連合では」
「流石にイスラエルでは」
 この国ではというと。
「ユダヤ教が国教なので」
「イスラエル市民になるには」
「ユダヤ教徒でないと駄目ですが」 
 観光客や外国人労働者ならいい、イスラエルもそうしたことはしっかりと弁えているのだ。そして危害も加えないのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧