八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百四十一話 お茶の後でその九
「そんな風に人を裏切るなんて」
「そうですよね」
「友達を裏切る、しかも」
「自分達がけしかけたのに」
「それで一方的に縁を切ったんですね」
「そうしたそうです」
「僕はそんな人達とは会いたくもないですね」
絶対にだ、心底軽蔑してだ。軽蔑という言葉が言った相手の心にどれだけ深く残るかを知っていても言う。
「女の人とその友達にも」
「凄く残酷な人ですね」
「若しその人に本当のお友達がいなくて」
そしてだ。
「本当の意味での彼女の人がいないと」
「とても不思議な雰囲気の妖精みたいな人です」
「妖精ですか」
「そうした人です」
「そうですか、その人達がいないと」
「その人は潰れていましたね」
「家庭もよくなかったそうですし」
それでご両親と絶縁状態にもなったらしい、親御さんとそうなることは残念なことだろうけれどそれでも子供を虐待する生きている資格もない親も世の中にいることを考えるとこれも仕方のないことだろうか。
「潰れていましたね」
「そうでしょう、何があってもその人の傍にずっといてくれた」
「お友達の人は」
「私も素晴らしい人だと思います」
「全くですね、人間として」
まさにだ。
「尊敬出来る人ですね」
「そうですよね」
「その人の様にはです」
「なりたいですか」
「そう思っています」
「ではその人のことも」
僕は早百合さんにあらためて話した。
「いつも頭の中に入れて」
「そうしてですね」
「そうありたいと思えば」
そうすればだ。
「いいと思います」
「尊敬出来る人も」
「人は反面教師も必要ですが」
ああはなるまいと思う相手とだ。
「そして教師となる」
「本来の意味で、ですね」
「そうした人もです」
「必要ですね」
「尊敬出来る、まあ学校の先生は」
日本の学校の先生はだ。
「中々ですけれどね」
「いい先生もおられますが」
「酷い先生は本当に酷いですから」
質の差が酷い、中には教師不適格どころかヤクザ屋さんになった方がいい様な輩すらいるからとんでもない。
「もうならず者みたいな」
「そんな人もいますね」
「そうした人はです」
「やはり反面教師ですね」
「はい、ですが」
それでもだ。
「本当の意味で教師の人もです」
「おられますね」
「そうした風ですね」
「先生も人間ですが」
「日本の場合は」
他の国の先生は知らないけれどだ。
「それでもです」
「酷い先生は本当に酷いですね」
「そうだと思います」
「そうですね、そしてですね」
「先生でなくても」
そうでなくてもだ。
「世の中はです」
「反面教師と教師がですね」
「一緒にいますから」
「その両方をですね」
「いつも頭に入れていけば」
それでだ、
「きっとです」
「人として最低なこともですね」
「しなくて済むと思います、むしろ」
「立派な人の様にですね」
「立派なこともです」
それもだ。
「出来ると思います」
「そうですか」
「ですから」
僕は早百合さんにさらに話した。
「僕はどっちもです」
「頭に入れていけばいいですか」
「最低な人ばかり思っていますと」
例えそれが反面教師としてもだ。
「楽しくないですよね」
「そうですね、確かに」
早百合さんもこのことには頷いてくれた。
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