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夢幻水滸伝

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第百六話 鉄砲という名の魚その八

「やはり神星が」
「強いっていうのね」
「それも格段に」
「そうね、そのことはね」
 実際にとだ、アレンカールもチェチーリアに答えた。
「事実よ」
「そうですね」
「慢心している訳じゃないけれど」
「神星の方の力が強いことは」
「紛れもない事実で」
 それでと言うのだった。
「北極も地下世界もね」
「覇権争いでは劣りますか」
「そうよ、かく言うあたい達もね」
 アレンカールは自分の勢力の話もした。
「神星はあたい一人だからね」
「そのことがネックですね」
 アルゲダスが茸類を食べつつ話した。
「やはり」
「あたい達もね」
「南洋と中国、アメリカは二人ずつおられます」
「日本は三人よ」
「太平洋の勢力では日本が一番小さいですが」
「国力はね。けれどね」
「神星の方の数では」
 この力の姦計ではというと。
「日本が第一ですね」
「そう、もっと言えば星の子の数でもね」
「日本は随一ですね」
「あたい達より多いから」
 このことも話すのだった。
「何かとね」
「厄介な相手ですね」
「そう思うと」
 今度はイザベルが話に入ってきた。
「日本も侮れへんね」
「そうよ、その神星の子もバランスがいいでしょ」
「三極星、四智星、六将星から一人ずつでね」
「この三人だけでね」
 まさにというのだ。
「恐ろしい強さよ」
「そうやね」
「そやから日本と戦う時も」
「油断出来ん」
「確かに人口は少ないわ」
 日本、この国のネックはそこだというのだ。
「太平洋の覇権を争う諸勢力で一番ね」
「人口は少ないね」
「一億四千万よ」
「あたし達はそれぞれ何億もやからね」
「そうよ、あたい達は中南米とアフリカで二十七億五千万よ」
「神星が棟梁の勢力では一番人口が多いね」
「まだ国力は低いけれど」
 これは総生産と技術がまだ低いからだ、その為中南米とアフリカは人口は多いが総生産はまだ低いのだ。
「これからにしても」
「まだだね」
「うちは人口だけよ」
 そうなっているというのだ。
「はっきり言えばね、けれど人口が多いことは事実で」
「日本よりもだね」
「有利に立ってるわ、兵の数は」
 それはというと。
「日本は六十万だけれど」
「こっちは千百万いるからね」
「それが大きいわ、それでも」 
 アレンカールは河豚、よく火が通ったそれを食べつつ話した。
「日本もね」
「神星の方が三人」
 シルビーナは飲みつつ述べた。
「やはりです」
「尋常でない力よ」
「そうですね」
「その日本に勝つこともね」
「難しいですね」
「正直何処も強いわよ」
 これから覇権を争う太平洋のどの勢力もというのだ。 
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