夢幻水滸伝
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第百六話 鉄砲という名の魚その九
「ほんまに」
「その中で勝ち残る」
「それを考えると」
それはと言うのだった。
「難しいわよ」
「我々が最後まで勝ち残ることは」
「かなりね、けれど勝ち残って」
そしてと言うのだった。
「あたい達が太平洋の覇者になって」
「そして棟梁がですね」
「太平洋を統一するわよ」
まさにと言うのだった。
「いいわね」
「必ずや」
「その時はね」
「太平洋の全ての星が一つになる」
「そうよ、そして九十五億の民に広大な国土も」
そういったものもというのだ。
「万全に治めてね」
「豊かにする」
「世界を救うっていうことは」
そのことを考えていけばとだ、アレンカールはまた酒を飲みつつ話した。
「結局はね」
「国を無事に治める」
「そういうこともあるのは」
「事実やろし」
それでと言うのだった。
「無事に世界を治めていくわよ」
「戦の後は」
「そうしてね」
そしてと言うのだった。
「その後でじっくりとよ」
「枢軸、欧州と戦う」
モンテロッソは葱を食べていた、葱も火が通って柔らかくなっており葱特有の辛さもなくなっている。
「そして統一して」
「それからね」
「その危機を救う」
「そうするから」
「まずは世界を統一することですね」
「最初から一つだったらね」
アレンカールはこの言葉は少し苦笑いと共に述べた。
「よかったのにね」
「それはそうですね」
「それがね」
「どうにも」
「そうじゃないから」
「中南米もそうでしたし」
かく言う自分自身もとだ、モンテロッソは述べた。
「仕方ないですね」
「本当にね」
「そう思うと」
ガブリエラも話した。
「これは試練でしょうか」
「試練?」
「はい、私達がこの世界を救えるか」
「そのことをなのね」
「誰かが見る為に」
「あえてあたい達を分けていた」
「そうではないでしょうか」
「そうね」
ガブリエラのその言葉を聞いてだ、アレンカールは考える顔になった。
そうしてだ、こう言ったのだった。
「そうかも知れないわね」
「そしてその誰かは」
「神様ね」
「この場合はキリスト教の神だけでなく」
ガブリエラはまずは自分達の起きている世界の神のことから話した、中南米はキリスト教しかもカトリックがその殆どを占めている。
「他の神話や宗教の神々も」
「仏教の仏もっていうのね」
「そうではないかと」
「この世界の宗教は違うわ」
他の世界とはとだ、彼は話した。
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