夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百五話 鹿に気をつけつつその十一
「戦闘の時は頼むで」
「それじゃあ」
「というかジェネラルって太平洋じゃ少ねえな」
幸田はふとこのことを思い出して、そのうえで述べた。
「この世界に元からいる連中でもな」
「太平洋九十五億の人口から考えると」
それこそとだ、マルタは述べた。
「冒険者も軍人も多いですが」
「ジェネラルはだろ」
「少ないです」
実際にとだ、マルタは幸田に答えた。
「ほんまに」
「そうだよな、色々な種族がいてな」
そしてとだ、幸田はマルタに話した。
「職業もな」
「色々で」
「おいら達星のモンでもそうだけれどな」
「ジェネラルは」
「あとペガサスナイトやドラゴンナイトもな」
「少ないです」
「そうした職業はな」
ジェネラル等はというのだ。
「欧州に多いな」
「左様ですね」
「あとナイトとかダークナイトもな」
「そうした商業についても」
「あっちだよ」
欧州の方だというのだ。
「そうなってるな」
「ほんまにそうですね」
「だからアマードはその意味でもな」
「貴重ですね」
「おう、しかも強いからな」
「頼りに出来ますね」
「おいらもそう思うぜ」
「自信を持ってええですね」
「本当にな」
「しっかりとした自信を持てばや」
イザベルもアマードに話した。
「ええんやからな」
「僕はそうなんや」
「そうだよ、だからこれからはね」
「自信を持って」
「おどおどせずにね」
今の様にというのだ。
「しっかりやっていけばいいんだよ」
「それじゃあ」
「そうしていこうな」
「まあ敵に回したら厄介だがな」
それでもとだ、幸田はまた言った。
「味方なら有り難いぜ」
「それは最高の褒め言葉ですね」
マルタは幸田のその言葉に笑顔で応えた。
「その人にとって」
「ああ、それとは逆にな」
「味方としては頼りなく」
「敵に回して楽ならな」
「最悪の侮辱ですね」
「そうだよ、有能な敵はな」
そうした相手はというと。
「有能な味方になるんだよ」
「味方になれば」
「その時はな」
幸田はマルタにもこう話した。
「そうなるんでい」
「だからこそですね」
「そうした奴は有り難いんだよ」
「味方になれば」
「あくまでな、それを言うとな」
「女帝、雷帝のお二方は」
まさにとだ、チェチーリアが言ってきた。
「ほんまに頼りになる人達になりますね」
「味方になってくれた時はな」
「そうですね」
「それまでが大変だけれどな」
敵に回して戦う、その時っはというのだ。
「それでもその時は凄いぜ」
「ほんまにそうですね」
「とにかく有能な敵はな」
「有能な味方にもですね」
「なるんでい」
立場が変わればだ、そうなるというのだ。
「おめえさん達も最初は群雄割拠だったからわかるだろ」
「どの勢力も最初はそうでしたからね」
アルゲダスは幸田の今の言葉に理知的な顔で答えた。
ページ上へ戻る