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夢幻水滸伝

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第百五話 鹿に気をつけつつその十

「頭がよくて力持ちだからって」
「やっぱり見てるモンは見てるんや」
「けどや」
 それでもとだ、アマードはここでまた彼の名前を出して話した。
「積極的に認めてくれたんは」
「棟梁さんやな」
「家族以外ではあの人がはじめてでこっちの世界でも何をしていいかわからない僕のところにすぐに来て」 
 この世界に来たばかりで途方に暮れていた彼のところにというのだ。
「一緒にいてくれて。何かしたら笑顔で褒めてくれて」
「それでやな」
「うん、あの人と会えて」
「よかったんやな」
「本当にね」
「おいらもそう思うぜ」
 幸田も笑って言うのだった。
「おめえさんはな」
「出来る人ですか」
「おうよ、おめえさんの力もこの世界にな」
「必要ですか」
「そうさ、だから統一したらな」
 太平洋、この地域をというのだ。
「今は敵同士になるけれどその時は味方同士だ」
「そうなるから」
「宜しく頼むぜ」
「そうですか」
「ここにいる全員の力が必要だからな」
「というかですね」
 チェチーリアがここで言うことはというと。
「二百十六の天地人の星に十八の神星が一つにならないと」
「とてもやね」
 アルゲダスも言ってきた。
「この世界を救えん」
「そうやね」
「僕もそう思うし」
「今は敵同士でもな」
「やっぱり一つにまとまらんと」
 そうしなければというのだ。
「あかんね」
「そやね」
「そやからアマートも」
 マルタも言うことだった。
「絶対に必要やで」
「というかあんたを馬鹿に出来るかいな」
 こうアマートに言ったのはイザベルだった。
「絶対にな、ジェネラルとしてどれだけ強い」
「中南米の人の星は戦闘要員少ないし」
 このことを指摘したのはシルビーナだ。
「余計に頼りになるわ」
「術は得意でも」
 ガブリエラもシルビーナに続いた。
「格闘はアマートとイザベル位やから」
「天や地の星は多いけど」
 シルビーナはまた言った。
「これが人の星になると」
「そやから」
 ガブリエラはアマートを期待する目で見ていた、それはイザベルにもだったが彼に対する方が強かった。
「頼むで」
「けれど動きが鈍いけれど」
「それ位術で速く出来るし」
 マルタがこのことを保証した。
「幾らでも、それに徐々に」
「徐々に?」
「アマート動き速くなってるし」
「そうかな」
「毎日必死でトレーニングしてるから」
 その為にというのだ。
「ほんまにね」
「動きも速くなっているんだ」
「そやから」
 それでというのだ。
「ほんまに自信を持って」
「やっていけばいいんだ」
「そうや、ほんまに」
 ファラも言った。 
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