八条学園騒動記
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第五百二十八話 お見合いの前にその十一
「その時点で、ですね」
「おかしいですね」
「正義はまことにです」
「暴走しては駄目ですね」
「理性が必要で」
「そしてですね」
「法律もです」
それもというのだ。
「暴走を止める為には」
「必要ですね」
「ですから公権力の方が」
正義を為すならというのだ。
「よいかと」
「警察や軍隊ですか」
「特に警察は。勿論警察も人の組織なので」
人間という不完全な存在が構成するものだからというのだ。
「ですから」
「問題があったりですね」
「不祥事も起きますが」
「それでもですね」
「法律があれば」
この世を定めるそれがというのだ。
「それで、です」
「ブレーキになるので」
「ですから」
それ故にというのだ。
「アウトローはです」
「アウトローでしかないですね」
「一歩間違えると暴走し」
「正義でなくなる」
「そうした存在です、自警団も」
ミンチンは今度は彼等のことも話した。
「こちらもです」
「法律に拠らないので」
「ですから容易にです」
「マフィアにもなりましたね」
「はい」
マフィアのルーツの一つとして自警団がある、自警団が利権を持ちそのうえで悪質化していってそうなったのだ。
「これでは治安を守るどころか」
「彼等自身がですね」
「犯罪組織です」
それになっているというのだ。
「ですから」
「本末転倒ですね」
「はい、自警団から公の警察になれば」
「問題ないですね」
「ですが」
「自警団のままですと」
「容易にです」
法律によるコントロールが利いていないからだというのだ。
「そうなります」
「マフィアに」
「こちらは独善よりも腐敗ですが」
自警団のマフィア化というのだ。
「それでもです」
「法律や理性はですね」
「人には必要です」
「若しそれがないと暴走して」
「押し付けもしてです」
他の人へというのだ。
「最悪それがです」
「暴力等になりますね」
「クレーマーも然りです」
こう呼ばれる存在はこの時代にも存在している、世の中は色々な種類の人間がいるということでもある。
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