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夢幻水滸伝

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第百四話 公園においてその九

「そうであってね」
「この世界でもですね」
「万単位で勢力が分かれていて」
「あちらの星の方々は全員天の星ですが」
 インファンテが言ってきた。
「そこまでの群雄割拠で」
「統一するにもね」
「遅れていますね」
「まだ戦国時代よ」
 そうした状況だというのだ。
「あちらはね」
「我々の様にいよいよ統一とは」
「遥かに先よ」
 そうした状況だというのだ。
「文化的には産業革命どころか」
「ルネサンスもですね」
 ダリーオが言ってきた。
「先ですね」
「そうした状況よ」
「まことにまだまだ先ですね」
「そう、何もかもがね」
 この世界の欧州はというのだ。
「あたいと同じ神星の子が五人もいても」
「その五人の方々も」
「周辺の諸勢力を降していっているけれど」
「そちらに必死で」
「とかく統一も発展もね」 
 そうしたことはというのだ。
「遥か先よ、言うならばアーサー王ね」
「円卓の騎士の」
「あちらはその時代に近いかしらね」
「こちらはアメリカが一次大戦のレベルで」
 今度はセプルベダが言ってきた。
「一番遅れているというアフリカや地下世界も」
「産業革命の頃ね」
「そうですが」
「それがよ」
「あちらはルネサンス前で」
「銃や大砲はあってもね」
 全体的なレベル、それはというのだ。
「かなり低いわよ」
「そうですか」
「そしてあの女帝と雷帝が治める」
「ロシアとインドの枢軸も」
「産業革命もまだよ」
 そうした段階だというのだ。
「技術や総生産もね」
「人口だけでなく」
「太平洋が圧倒しているわ」
 そうした状況だというのだ。
「この世界はね」
「そうですね」
「まあね、昔は欧州も凄かったらしいけれど」
 それがとだ、アレンカールは腕を組み難しい顔になって述べた。
「海から出てからね」
「群雄割拠になって」
「戦乱が続くうちに色々失われて」
「その結果ですね」
「ああなったみたいね」
 所謂後進地域になったというのだ。
「欧州は」
「というか万単位の勢力があるとは」 
 そのことについてだ、ニキータはどうかという顔で述べた。
「五億位の人口でそれは凄いですね」
「太平洋も全体ではもっと多くの勢力があったわよ」
 アレンカールはこのことを話した。
「地下世界でも北極上空の群島でもね」
「相当に多かったが」
 インペルがここで言った。
「しかし我々も多いからな、太平洋は」
「ええ、あちらは三十人位でね」
「こちらは百七十人以上」
「数が違うわ、それに欧州程複雑には入り組んでいなかったから」
 その諸勢力がというのだ。 
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