八条学園騒動記

「どうしてもです」
「硬直しますね」
「それではです」
「かえってですね」
「自分自身にとって不幸なことになるので」
「多少やんちゃな方が」
「学生さんもいいと思います、ただ」
　ここでミンチンはこうも言った。
「やんちゃでも道を踏み外すと」
「よくないですね」
「生贄も」
　今度は別の生贄の仕方が書かれていた、実は中南米の生贄の儀式は一つではなく幾つもの種類があったのだ。
「そうした考えがありましたが今は」
「法律で否定されていますね」
「人の命は尊いですから」
　この時代の考えではだ。
「ですからそれを殺めてまでは」
「信仰もですね」
「危険なものになるので」
「決してですね」
「捧げてはならないです。そこをです」
「間違えると」
「生贄を捧げる邪教になります」
　こうした邪教はこの時代にもあるにはある。
「ですから」
「やんちゃは知ってもです」
「道もです」
　人のそれもというのだ。
「知らないとです」
「駄目ですね」
「まことに」
「道を踏み外すと」
「そこから堕ちれば」
　そうなればとだ、ミンチンは雲った顔になって話した。
「もうです」
「外道になりますね」
「所謂」
「人でない何かに」
「人は心で、です」
　それによってというのだ。
「人になりますので」
「若し人の心をなくすと」
「人でなくなります」
　そうなってしまうというのだ。
「まさに」
「だからですよね」
「やんちゃは知って楽しんで」
「それはいいことですね」
「そうです、そして道も」
　人のそれをとだ、ミンチンはさらに話した。
「知るべきですが」
「そこで、ですね」
「その道の外を知っても」
「そこにｈですね」
「堕ちないことは」
「絶対ですね、若し」
　マリアも言うことだった。
「外道になりますと」
「終わりですね」
「私もそう思います」
「当然私もです、ですから」
　それでとだ、ミンチンはマリアにこうも言うのだった。