八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百三十八話 キーウィ入りのカレーその四
「ちょっとね」
「ちょっとではありませんわよ」
「じゃあかなりだね」
「はい、インドのカリーと比べますと」
「別ものだよね」
「といいますかビーフカレーは」
日本のカレーで一番メジャーだ、というかメインのカレーというともうビーフカレーとなるだろう。
「インドではですわ」
「ないからね」
「はい、鶏肉かお野菜か」
「そうしたね」
「ヒンズー教の戒律のカリーになりますわ」
「あの国はヒンズー教の人が多いからね」
十二億位いる人の九割近くがヒンズー教徒らしい、となると普通に十億人がヒンズー教徒で物凄い勢力になる。
「だからね」
「はい、カリーも」
間違ってもカレーじゃない。
「牛肉を入れますと」
「それをインドで出したらね」
「血の雨ですわよ」
「そうなるよね」
「若しインドの人達に出しますと」
「その時点でね」
勿論食べさせたらもっと怖いことになる。
「血の雨だね」
「そうなりますわ」
「もうその時点でね」
「日本のカレーとインドのカリーは違いますわ」
「そうだね、そもそも日本のカレーはね」
僕はこの料理の歴史を振り返った、実はカレーもまた明治維新から日本に入った料理だったりする。
「イギリスから入っているから」
「そうですわね」
「だからね」
そのせいでだ。
「インドからイギリスを経由しているから」
「イギリスが入っていますわね」
「イギリス海軍で食べていたカレーのシチューをね」
「ご飯にかけましたわね」
「日本のご飯に合う様にとろりとさせたのが」
そのカレールーをだ。
「日本のカレーライスで」
「インドのカリーとはかなり違いますわね」
「そうなったんだよね」
「そういえばですよね」
居合部の娘も言ってきた。
「イギリスではやたらカレーが出るとか」
「そうみたいだね」
「実は居合部にイギリスから来てる人いますけれど」
「そうなんだ」
「三年生のロブソンさんですが」
先輩だった。
「イギリスは食べものは言うまでもないですが」
「わかりやすい言葉だね」
「はい、ですがカレーと朝ご飯とティーセットは」
「美味しいんだね」
「そう言われています、それでカレーを」
イギリスではというのだ。
「よく食べると」
「元々イギリス海軍で食べていたしね」
「パンを漬けてですね」
「千切ったね」
「それで、ですね」
「うん、イギリスではね」
「カレーがですね」
「よく食べられているんだね、というか」
僕はこうも言った。
「イギリスからカレーが伝わったとかね」
「食べものについては、というお国から」
「それも面白いね」
「そうですね、それは」
「あとビーフシチューも」
この料理もだ。
ページ上へ戻る