八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百三十七話 占ってもらってその十四
「だから」
「科学的根拠がないと」
「言ったり捕鯨を邪魔することも」
「よくないですね」
「それで日本捕鯨再開したけれど」
見事そのことが決まった。
「私はいいと思う」
「今は僕も」
「そうなのね」
「祖国にいた時は何で食べるのかって思ってましたけれど」
日本人が鯨をだ。
「ちゃんとですね」
「食べていい理由があるから」
「自然環境的にも」
「それに日本に食べるなと言う根拠は」
「ないですね」
「科学的なものが」
これも宗教じゃないかと思う、それもカルトな。鯨は人間の次に頭がいいというのなら牛が羊がそうならオーストラリア人は駄目と言うのだろうか。
「私が思うに」
「ないんですよね」
「君もそう思うのね」
「姐御と同じです」
「今は」
「はい、本当に」
「僕も鯨を食べられる様になって」
捕鯨についての組織を正式に脱退してだ。
「それでいいと思うけれど」
「けれど?」
「あの、君今エルザさんを姐御って」
「呼んだよ」
ブロンソン君は笑って答えた。
「実際にね」
「そうだよね」
「僕はね」
「エルザさんをそう呼ぶんだ」
「普段はね」
「そうだったんだ」
「うん、敬語でね」
日本語のこの口調でというのだ。
「そうしているんだ」
「そうなんだね、ただ姐御って」
「おかしいかな、この呼び方」
「任侠だね」
その趣だとだ、僕はブロンソン君に話した。
「どうも」
「ああ、ヤクザ屋さんだね」
「そうした感じだね」
「そうだったんだ」
「そうだったの」
ブロンソン君だけでなくエルザさんも言ってきた。
「姐御という呼び方は」
「ヤクザ屋さんだったんだ」
「そっちの呼び方だから」
今はそんな呼び方は使っているだろうか、というかヤクザ屋さんの数自体がかなり減ってきている。
「思い出したよ、あの人達」
「そうだったんだ」
「うん、ヤクザ屋さん的だよ」
「私興味ないけれど、ヤクザ屋さん」
「僕もね」
このことは二人共だった。
「けれどね」
「姐御っていうのは」
「ヤクザ屋さんのね」
まさにだ。
「言葉なんだ」
「そうだったんだね」
「だからね」
僕はブロンソン君にさらに言った。
「そうした筋じゃないなら」
「この呼び方はなんだ」
「すべきじゃないかもね」
「じゃあ何て呼ぶといいかな」
「普通にさん付けでいいんじゃない?」
これが僕の考えだった。
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