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夢幻水滸伝

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第百一話 超大国の者達その十一

「あの娘達は」
「そうよね、ああした子達はね」
「そのままでいて欲しいな」
「あのいい加減で怠け者ぶりをさし引いても」
 ルイスも言うのだった。
「いい娘達ですね」
「そうやな、ほんまに」
「人として大事なものは持っていますので」
「抜けてるとこは多くてもな」
「例え抜けているものは多くとも」
 いい加減で怠け者でもというのだ。
「それでもです」
「人として大事なものを持ってたら」
「ええかと」
「そうやな」
「悪いものばかり持ってる奴もおって」
 ホーソーンは真剣な面持ちで語った。
「そうした連中と比べたらほんまに」
「ああした連中もええ」
 エミリーも述べた。
「実は私の日本語は四人の影響も強い」
「関西弁やな」
「そうなってる」
「そういえば星の奴日本語関西弁の奴多いな」
「そやな」
 メルヴィルはトウェインのその言葉に頷いた。
「南洋、中国、アメリカ、中南米、アフリカの奴はほぼ全員やしな」
「日本の奴も多いな」
「何でか欧州とか枢軸はちゃうけどな」
「ほんま関西弁の奴多いな」
「欧州は何故かというと」
 ヘミングウェーがその理由を話した。
「寮で日本の東京の人達と親しかったとかで」
「それでかいな」
「はい、あちらの日本語はです」
「標準語がメインか」
「そうなっています」
「そうか、わし等はな」
 ここでメルヴィルは自分達のことを語った。
「寮でも学校でも関西の奴が多いからな」
「そもそも日本の関西にある学校で」
「そのせいでな」
「関西弁が主ですね」
「そうなってるな」
「日本全国からも人が集まってる学校やが」
 それでもというのだ。
「メインはやっぱり関西か」
「そうなりますね」
 関西にある学校故にというのだ。
「どうしても」
「そういうことやな、それであの四人の関西弁の影響も強いな」
「あの四人の関西弁は奈良の言葉でしたね」
 ホイットマンはメルヴィルにこのことを話した。
「関西弁は関西弁でも」
「ああ、起きた世界やとまさにここやな」
「平城京の場所ですね」
「そや、奈良や」
 まさにこの場所だというのだ。
「ここや」
「そうですね」
「そこにもこの神社あるわ」
 春日大社もというのだ。
「ちゃんとな」
「そしてあの鹿達も」
「おるわ」
 しっかりと、というのだ。
「それで好き放題やっとるわ」
「あの連中は凄いですね」
 デリーロも認めることだった、悪い意味で。
「傍若無人、まさに我がもの顔です」
「この平城京は自分達のもんやって顔してるわ」
「ほんまに」
 このことは彼等が起きた世界でも変わらない。
「とんでもない連中です」
「あれこそがな」
 まさにというのだ。 
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