夢幻水滸伝
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第百一話 超大国の者達その十
「そうしていきます」
「そういうことでな」
「正義は何か」
エリカも述べた。
「よく考えなあきませんね」
「合衆国は正義と言っても」
ホーソーンは信じているそれのことを話した。
「そこに法律と理性があってこそですね」
「さもないとほんまにな」
メルヴィルも述べた。
「合衆国はネットの荒らしレベルに堕ちるわ」
「アメリカがそうなると」
そう考えただけでとだ、ホーソーンは話した。
「嫌ですね」
「そやろ、アメリカはそんなしょうもない国か」
「いえ」
一言でだ、ホーソーンはメルヴィルに答えた。
「断じて違います」
「そやな、そやったらな」
「合衆国の人間であるわい等もですね」
「法律と正義は忘れんことや」
「こういうことですね」
「アブナア伯父であれ」
ボームはダンディというかキザにポーズを決めて述べた、アメリカ開拓時代を舞台にした推理小説の主人公だ。
「そういうことですね」
「そや、ああしてな」
「正義を守ることが大事ですね」
「どんなヒーローも理性と法律を大事にしてる」
逆に言えばこうしたものを備えていないヒーローはいない。
「暴走することはあるが正しいことをしているとか言う奴はな」
「もうその時点で、ですね」
「正しくないんや」
「悪ですね」
「それも悪質な部類や」
悪の中でもというのだ。
「下手すれば吐き気を催す域にまで堕ちるな」
「そうした輩共ですね」
「人間そうなったらな、国もな」
「終わりですね」
「ほんまにな、アメリカにもおったわ」
自分達の国にもとだ、トウェインは忌々し気に述べた。
「残念なことに」
「そうした者達は」
ヘミングウェーは沈んだ顔で話した。
「残念ながらどの国にもいますね」
「どの世界にもな」
「はい、この世界にも」
まさにというのだ。
「そして問題を起こしていますね」
「暴走して悪事を働いて何が正義か」
ホーソーンは忌々し気に言った。
「そういうことですね」
「そや、ほんまにな」
まさにとだ、トウェインはホーソーンにも答えた。
「要するにな」
「そういえばあの四人は」
エリカはここで瑠璃子達日本のかつて傭兵をしていた四人のことを思いだした、彼女達はアメリカでも仕事をしていたことがあるのでその縁で知り合いなのだ。
「実にいい加減でも」
「人の道は弁えていてね」
フォークナーはエリカにすぐに答えた。
「間違ったことはしないわね」
「怠け者で適当でも」
「正義感はあって」
「いじめや暴力は振るわなくて」
「真面目やないにしても」
「いい子達よ」
フォークナーも四人について認めた。
「本当に」
「怠け者でも筋が通ってるのは」
それならとだ、エリカも述べた。
「いい娘達やね」
「そうね」
「そやからやね」
「私もあの娘達は好きよ」
「私もやな」
かく言うエリカもだった。
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