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夢幻水滸伝

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第百一話 超大国の者達その三

「得意やないですが」
「相手を騙したりすることはやな」
「はい、どうしても」
「自分はそやな、けどな」
「それでもですか」
「それが外交ってことでな」
 それでというのだ。
「やってくんや」
「それしかないですか」
「そういうものと思ってな」
「そうですか」
「まあ自分等は戦と内政向きやな」
 トウェインはスタインベックだけでなくホイットマンも見て話した。
「国を豊かにすることは好きやな」
「はい、治安をよくして」
 ホイットマンはその通りだとだ、トウェインに答えた。
「街や村を整える」
「そういうことがやな」
「好きですわ」
「わしは子供達が笑顔になるなら」
 スタインベックはこう述べた。
「ええですわ」
「そやろ、そやから自分達はな」
「そうした考えやからですか」
「それで、ですか」
「内政向きでな」
 それでというのだ。
「外交は不得手なのわかるわ」
「それでもですね」
 今度はややおネエ調で話すくすんだ感じの緑の法衣とズボンのマミーの男が出て来た。地暴星ペドロロ=デリーロだ。アメリカテキサス出身で持っている神具は自分の動きを極限まで素早くするセブンリーグブーツに自由に変身出来る鷹の衣である。
「しなければならないですね」
「そや」
 その通りだとだ、メルヴィルがデリーロに答えた。
「そやからな」
「だからですか」
「不得手でもな」
「やってくしかですか」
「ないわ」
 そうだというのだ。
「そこはな」
「そうですね」
「不得手なら腹を見せん」
 それがというのだ。
「大事や」
「そういうことですね」
「そうや、結局な」
「今はですね」
「親睦を深めてもな」
「敵同士ってことで」
「やってくんや」
「まあ戦なら」
 スタインベックはそれならとだ、メルヴィルに笑って話した。
「わしは思う存分やりますよ」
「期待してるで」
「はい、わしは戦う職業ですからね」
 戦士だからだというのだ。
「やれます」
「そやな、そやったらな」
「わしの力と神具で」
 その二つでというのだ。
「思う存分戦います」
「そうしてもらうで」
「それでその一戦ずつで、ですね」
「各勢力をや」
 まさにというのだ。
「倒して降すんや」
「そうしますか」
「それでや」
 その様にして戦ってというのだ。
「腹の探り合いもするで」
「何というか」
 もう一人は食いの者がいた、肩までの銀髪と中性的な整った顔立ちの風の精霊の男だ。地遂星カーチス=ルイスである。アメリカイリノイ州出身で職業は医師、持っている神具は万能薬であるイーコールとあらゆる傷を癒すヒュゲイアの杖である。 
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