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夢幻水滸伝

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第百一話 超大国の者達その二

「お互いに腹の探り合いをしているのですから」
「まさに政や」
 トウェインは二人に笑って応えた。
「表では仲良くしていてもな」
「実際に仲は悪くないですね」
「むしろいいですね」
 ボームとヘミングウェーは笑って話した。
「各勢力の間で」
「日増しに親密になってます」
「統一してからが楽しみです」
「協調して仕事が出来そうです」
「それはな」
 実際にとだ、メルヴィルも認めた。
「間違いないな」
「左様ですね」
「そちらの心配は無用ですね」
「そやけどな、今はな」
 今の時点でもとだ、メルヴィルはボームとヘミングウェーに話した。
「親交を深めていてもな」
「同時にな」
 ンヤダクの西部劇のカウボーイの身なりの少年だ、地正星であるロバート=ホイットマンだ。職業はガンマンでありアメリカアリゾナ州出身だ。持っている神具はライフルにも形を変える拳銃ゲイボルグと乗りものの獣ホワイトバッファローだ。
「腹の探り合いもですね」
「してるな」
 まさにだ、トウェインはホイットマンに答えた。
「これが」
「左様ですね」
「何しろ一戦交えるのはな」
 それはというのだ。
「間違いないさかいな」
「そやからですね」
「今は腹の探り合もする」
「そういうことですね」
「今は外交の段階や」
「外交は何かっていうと」
「腹の探り合いもある」
 相手の考えを調べて読む、それもというのだ。
「それでや」
「今の我々は」
「それもしてるんや」
「そういうことですね」
「それでや」
 トウェインはホイットマンにさらに言った。
「今は将来味方同士になることが決まっててもな」
「腹の探り合いですね」
「それをやってくわ」 
 そうしていくというのだ。
「ええな」
「外交は難儀なもんですね」
「そこは割り切ることや」 
「政ってもんですか」
「そや、内政とはまたちゃう」
「国の治安をよくして豊かにするのとは」
「またちゃう」
 そこはとだ、トウェインは言うのだった。
「化かし合い、騙し合いもや」
「あるんですね」
「そういうこっちゃ、相手も馬鹿やない」
「そのこともですね」
「頭に入れてや」 
 そのうえでというのだ。
「やっていくもんや」
「わしそういうのは」
 ブラウンのラフなズボンと上着の上に重厚な黒い鎧を身に着けたミノタウロスだ、アメリカネバダ州出身の戦士クリス=スタインベックだ。星は地獣星で持っている神具はダグダの棍棒とブレスの鎧というケルトの神々の武具だ。 
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