| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第百話 異世界の人口その十四

 綾乃は平城京の御所にいて太宰からこんなことを言われていた。
「一番の問題は統一後です」
「戦が終わってやね」
「はい、広大な地域と膨大な人口をどう治めるか」
「それが肝心やね」
「そうです、地下世界のことですが」
 この世界のことについてだ、太宰はその目をやや曇らせて話した。
「まさかです」
「あるとはやね」
「思いませんでした、しかもです」
 存在するだけでなくというのだ。
「二十五億もの人口が存在するとは」
「滅茶苦茶多いね」
「幸い星の方々が統一されているので」
 自分達と同じ者達がというのだ。
「しかも統一の為の戦には参加せずにです」
「統一した後に太平洋に参加するって言うてるから」
「いいですが」
「北極の上の浮島群もやね」
「あちらは聞いていましたが」
 そうした島々があることはというのだ。
「五億の人口が存在することも」
「それで計算にも入れてたんやね」
「北極も我々の勢力圏に入ることを」
「そやねんね」
「ただ。南極からです」
 太宰は北極と並び称されるこの地域のことも話した、このことはこちらの世界においても同じことなのだ。
「地下世界に入る穴があり」
「ネパールとプータンにもやし」
「北極や富士山の火口もそうだとか」
「この世界ならではやね」
「全くです、ただ」
「それでもやね」
「そちらも治めることになるので」
 統一したならというのだ。
「このことはです」
「しっかりと考えていかなあかんね」
「はい、今は銀行を創設していますが」
「銀行のこともやね」
「より充実させ、世界各地に学校と」
 そしてと言うのだった。
「図書館も設け統治の仕組みもです」
「ちゃんと考えていかなあかんね」
「各地の行政区分をしっかりとします」
 そうすると言うのだった。
「都道府県、州、省とありますが」
「その区分でやね」
「名称は置いておいてどう治めるか」
「それが大事やね」
「はい、日本の役所の様にです」
「あっ、地方自治体やね」
「そうです、各行政区分の責任者は選挙で選び」
 太宰は綾乃に話した。
「都道府県や州や省の下にです」
「市町村を置くんやね」
「そしてそれぞれにも役所と長を置きますが」
「長も選挙やね」
「それで選ぶ様にしましょう」
「選挙やね」
「あまりにも広大な領土と膨大な人口なので」
 それでというのだ。
「それぞれ区分し」
「効率よく治めてくんやね」
「そうです、そして各行政区分に警察を置きますが」
 太宰はさらに話した。
「軍は政府が持ちます」
「地方の行政には軍隊はないんやね」
「そうです、中央銀行も置きますが」
「国の銀行やね」
「そこで貨幣を鋳造します」
「軍隊とお金は政府持ちやねんね」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧