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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百三十四話 結核でその十四

「困るんだよ」
「関東大震災とか」
「関西でも起こったし」
「この神戸でもね」
「あの時のことは伝説になってるから」
 神戸全体が円谷プロの怪獣が暴れたみたいになった、僕は映像とかであの地震のことをずっと聞いて見てきている。
「沢山の人も死んだし」
「そうよね」
「八条学園もね」
 神戸にあるからだ、その。
「大変なことになったんだ」
「かなり壊れたのよね」
「そうだったんだ」
「それで必死で復旧したのよね」
「うん、それで新潟も九州も東北も」
「特に東北ね」
「北海道でも起こったし」
 もう本当に日本全土だ。
「二次大戦の時名古屋でもあったし」
「あそこでもなの」
「戦争に隠れてるけれど」
 それでもだ。
「大地震が起こって大変だったんだ」
「そうだったの」
「そう、それでね」 
 そのうえでだ。
「幕末もなんだ」
「水戸藩にとって最悪のタイミングで起こって」
「水戸藩の躓きのはじめだったんだ」
「それで水戸藩は結局」
「誰もいなくなるまでになったんだ」
 幕末の主役になるどころかだ。
「残念だけれどね」
「本当に残念よね」
「うん、僕もそう思うよ」 
 それも心からだ。
「地震はそういう意味でも迷惑だよ」
「切実な言葉ね」
「日本で一番怖いものだから」
 安易といってもだ。
「戦争よりもね」
「日本は戦争あまりない国だしね」
「それよりも地震とね」
 それにだ。
「台風、火事、雷は」
「怖いのね」
「火事でもね」 
 この災害でもだ。
「日本は大変なことになったことがあるし」
「火事と喧嘩は江戸の華なのに」
「その江戸でだよ」
「東京で?」
「そうそこでね」
 この街の厄介なことの一つだった、今は流石に違うけれどだ。
「火事が多くて」
「地震だけじゃなかったのね」
「台風も通るけれど」
 それでだ。
「江戸、東京はね」
「地震が多い場所だけじゃなくて」
「火事も多くて」
「そのことでも困ってたの」
「そうだったんだ、もうね」
 それこそだ。
「十万人位死んだことあったよ」
「火事で?」
「そう、火事でね」
 地震でもかなりの人が死んでいるけれどだ。 
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