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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百三十四話 結核でその十一

「結核はね」
「怖い病気だったのね」
「長い間ね」
「それね、実はね」
「実は?」
「医学が遅れてる国では」
 今もというのだ。
「結構ね」
「まだ怖い病気だよね」
「そうなの、だから僕も」
 チェチーリアさんもというのだ。
「結核はね」
「死ぬ病気だって思ってるんだ」
「その意識あるのよ」
「そうだったんだ」
「日本は今は違っても」
「他の国ではだね」
「そうとも限らないのよ」
 これがというのだ。
「だからね」
「このことはだね」
「わかっておいてね」
「それね、親父も言ってたしね」
 あの遊び人の親父もだ。
「世界的にはまだね」
「結核で死ぬ人いるってよね」
「言ってたよ、栄養失調でもね」
「他の病気でもね」
「そう言ってたよ」
 エイズだけでなく梅毒もまだ怖いとだ。
「実際にね」
「お父さんお医者さんよね」
「外科だけれど」 
 他の分野も知らない訳じゃないのだ。
「内科とかも出来るから」
「それでなのね」
「病気についても知っていて」
 親父曰く医者だから当然だと言っている。
「結核とかにもね」
「詳しいのね」
「専門家じゃないけれど」
 あくまで専門は外科だ。
「それでもね」
「知識はあって」
「そう言ってたよ」
「そうなのね」
「それで江戸時代は」
 もっと言えば二次大戦が終わってすぐまではだ。
「結核で死んだ人はね」
「日本でも多かったのね」
「そうだよ、高杉晋作さんもそうだったし」
「沖田総司さんも」
「二人共若くしてってね」
「なったけれど」
「他の多くの人もね」
 歴史に残っていない多くの人達もだ。
「結核で死んだ人はね」
「多かったのね」
「そうだったんだ」
 その実はだ。
「これがね」
「そうよね、そしてね」
「今でも多くの国でね」
「怖い病気だってことはね」
「僕も知っているつもりだから」
「覚えておいてね」
「そうさせてもらうよ」
 こうチェチーリアさんに答えた。
「本当にね」
「そうしてね、それと」
「それと?」
「何か土佐藩の人って」
 チェチーリアさんは今度はこの藩の人達のことを専門的に言ってきた。 
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