| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条学園騒動記

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五百二十一話 おもちゃ屋の二階その四

「実際にね」
「その対応もクソゲーにつながってるのね」
「そうなんだ、難しいことこの上なくて」
「真エンドはそんなので」
「しかもメーカーがヒントを一切出さず言わない」
「だからクソゲーなのね」
「クソゲーオブザイヤーも受賞したんだ」
 この不名誉な賞をというのだ。
「これがね」
「そっちの常連メーカーでしょ」
「そうなんだ」
「よくそれで潰れないわね」
「だからクソゲーにもね」
「人気が集まって」
「そうなるから」 
 だからだというのだ。
「そこそこ売れてね」
「それでなのね」
「利益は出ているから」 
 それ故にというのだ。
「潰れないんだ」
「利益が出てるとね」
 パレアナは資本主義の摂理から述べた。
「それじゃあね」
「会社は潰れなくてね」
「ゲームも出そうと思えば」
「そのメーカーの方針が変わって」
 そしてというのだ。
「事業替えしない限りね」
「そのメーカーはクソゲーを出し続けるのね」
「そうなんだ、だからね」
「そのメーカーもなのね」
「クソゲーを出し続けてるんだ」
 ジミーはプレイしつつ答えた。
「ゲームバランスが異常に悪くて」
「鬼みたいに難しくて」
「真エンドのヒントも何もないね」
 ゲーム中に一切出ないというのだ。
「そんなゲームをね」
「出し続けてるのね」
「そうなんだ」
「何ていうかね」
 ここまで聞いてだ、パレアナはジミーの話を聞いて言った。
「その方針を続けてるメーカーもね」
「凄いよね」
「経営やっていけてることも凄いけれど」
「あんまりにも酷くて新作出る度にそのメーカーの掲示板炎上するけれど」
 それでもというのだ。
「売れてはいるんだ」
「もうマニアみたいね」
「そう、マニア受けして」
「クソゲーマニアに」
「カルト的人気誇ってるんだ、しかもね」
 ここでこうも言ったジミーだった、見れば無敵モードに入っていてそれで幾ら攻撃を受けても何かにぶつかっても平気になっている。
「真エンドの演出が凄いから」
「そうなの」
「もう感動せずにはいられない」
「エンディングは凝ってるのね」
「ゲーム画面自体は奇麗だしね」
「そうね、迫力もあるしね」
「普通のエンディングは観ていて」 
 そうしていて、というのだ。
「ゲーム画面を殴り飛ばしたくなるっていうか」
「酷いものなのね」
「プレイヤ―を煽りまくる」
 その様にというのだ。
「そんな風で」
「クリアして腹立つのね」
「そうだけれど」
「真エンドはなのね」
「凄く感動するんだ」
 そうしたものだというのだ。
「心から祝福してくれるね」
「それはいいわね、ただね」
「煽りはだね」
「それはね」
 普通のエンディングのそれはとだ、パレアナは言った。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧