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八条学園騒動記

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第五百二十一話 おもちゃ屋の二階その三

「クソゲーにされてるのね」
「ちなみにこの真エンドのことはゲーム中にヒント一切なくて」
「それでスタッフの人もなのね」
「言わなくて」
「そうした対応も含めてなのね」
「クソゲーって言われてるんだ」
「そりゃ言われるわよ」
 当然だとだ、パレアナは冷めた目で言い切った。
「当然でしょ」
「ゲームバランスが悪くて」
「敵が強過ぎて」
「特にボスがね」
 こちらは弱いがというのだ。
「それでなのよ」
「よくそんなゲーム出したわね」
 パレアナは今度はどうかという口調で述べた。
「本当に」
「だからクソゲーって言われてるんだ」
「そうなのね」
「ちなみにノーミスでクリアーした人はね」
「いるの?」
「家庭用でも同じ仕様で」
 それでというのだ。
「改造コード使ってね」
「ああ、無敵とかにして」
「それでクリアーした人がね」
「観たの」
「アーケードでは出来た人がいたかどうか」
 それはというと。
「いないとさえね」
「言われてるのね」
「そんなゲームなんだ」
「それ立派なクソゲーオブザイヤーね」
「実際に選ばれたから」 
 ジミーはゲームをプレイしつつ話した。
「そうした条件で」
「そりゃそうでしょうね」
「だからね」
 それでと言うのだった。
「プレイしていてもね」
「面白い?」
「面白いけれど」
 それでもというのだった。
「ノーミスクリアーはね」
「難しいの」
「裏技にある無敵ないと」
「それあるの」
「今からね」
 やはりプレイしつつ言う。
「BGMに合わせてビームを撃てば」
「そうすればなの」
「それで十機倒したらね」
 敵をというのだ。
「無敵になるんだ」
「そんな裏技あるの」
「スタッフの人達は内緒にしてたけれど」
「ちょっと待って」
 ここまで話を聞いてだった、パレアナはジミーに言った。
「スタッフの人意地悪でしょ」
「真エンドの方法も言わなくて」
「そう、それで無敵の裏技もだから」
「メーカー全体が伝統的にそうなんだ」
「色々言わないのね」
「そうなんだ」
「つまりメーカー全体で意地が悪いのね」
 パレアナはここまで聞いて納得した。
「つまりは」
「そうだよ」
「それは酷いわね」
「性格の悪いメーカーって言われたら」
「まず言われるのね」
「それ位有名なんだ」
 意地悪という評価が付いているというのだ。 
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