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八条学園騒動記

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第五百二十一話 おもちゃ屋の二階その一

               おもちゃ屋の二階
 ジミーはふと足を止めた、そうして一緒にいるパレアナに言った。
「着いたよ」
「あっ、ここって」
 パレアナはそのおもちゃ屋を見て言った。
「よくね」
「通るよね」
「ええ、このお店だったのね」
「この商店街を行き来していたら」
 それでというのだ。
「こうしてね」
「普通になのね」
「そう、普通にね」
 まさにというのだ。
「通る場所でね」
「ええ、言われてみれば」
 この店と、というのだ。
「このお店はね」
「前を通ったことあるね」
「ええ」
 それはとだ、パレアナも答えた。
「あったわ」
「そうだよね」
「周りのお店も知ってるし」
 その周りを見て言うのだった。
「この辺りも」
「入ったお店あるかな」
「ええと、こっちのケーキ屋さんは」
 その店を見ての言葉だ。
「あるわ」
「そうなんだね」
「それでこのおもちゃ屋さんの前も」
 今から入るその店もというのだ。
「通ったことはね」
「あるね」
「何度もね、けれどね」
 それでもというのだ。
「中に入るのは」
「はじめてだね」
「ええ、ずっと言ってる通りね」
「じゃあ案内するね、とはいっても」
「あの、あまり大きなお店じゃないわね」
 その店自体を見てだ、パレアナはジミーに話した。実際のその店は典型的な商店街の店の一つである。
「おもちゃは多いけれど」
「ええ、ここはね」
「やっぱりなのね」
「普通のお店だよ」
 そうだというのだ。
「商店街のね」
「そうよね」
「だからお店の大きさはね」
 それ自体はというのだ。
「ごく普通でね」
「二階もなのね」
「まあゲーム機は十位かな」
 置かれている数はというのだ。
「立っているのは七つ位で」
「そうね、それ位ね」
 見れば階段が店の少し奥に見える、そこに行くまでの道にそれだけの立って遊ぶゲーム機が置かれている。
「あるわね」
「合わせて十七だね」
「それなりに多い?」
「そうなるね」
「じゃあね」
「うん、一階で遊んでもいいけれど」
 立って遊ぶそれでだ。
「それじゃあね」
「これからね」
「二階にね」
「そこに入って」
「中を紹介するよ」
「それじゃあね」
 パレアナはジミーの誘いに頷いた、そしてだった。 
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