八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百三十三話 池田屋騒動その九
「ましてや世襲とか」
「それが一番おかしいわよね」
「それで平和的かっていうと」
「そうでもないわね」
「共産主義は平和勢力とか呼ばれてたよ」
かつての日本ではこんなことも強く言われていた、今思うと何処がそうなんだと言える話だけれどだ。
「そうね、けれどね」
「北朝鮮はね」
「ソ連もだったけれど」
バルト三国を併合してポーランドやフィンランドを攻めて満州にも押し入ったしハンガリーやチェコスロバキアでも武力弾圧をしたしアフガンにも攻め込んだ、よくこれでそんなことが言えたものだ。
「特に北朝鮮はね」
「テロやってね」
「拉致もやってね」
「核兵器造って」
「覚醒剤も偽札も売ってるから」
「それこそじゃない」
ニキータさんもここまで聞いて言った。
「もうね」
「悪の組織みたいだよね」
「特撮かアニメのね」
「負けたら世界はないとか言ってたし」
「完全に悪役じゃない」
「けれどそんな国をなんだ」
冗談抜きで特撮ものの悪役みたいだ、それも昭和四十年代から五十年代の。
「好きな人がね」
「日本にはまだいるのね」
「信じられないけれどね」
「民主主義でも何でもないのに」
「そう、それでそんな人達の特徴は」
主張のそれはだ。
「皇室から資本主義から自衛隊から基地からね」
「何でも反対なのね」
「そうなんだよね」
「自衛隊もなのね」
「そうなんだよね」
「自衛隊は駄目であそこの軍隊はいいのね」
「二千万の人口で百万以上の軍隊だよ」
予備兵力まで入れると九百万位らしい。
「軍事費国家予算の二割位で」
「滅茶苦茶多いわよね」
「完全に戦時中の国だよ」
それ位の軍事費だ。
「それも毎年でね」
「自衛隊そうじゃないわよね」
「国家予算の中で三パーセント位かな」
僕の記憶じゃ多くてそれ位だった。
「一億二千万の人口で三十万もいないし」
「全然小さいわね」
「それでいつも戦争しようとかね」
「攻め込んだりテロしたりとか」
「そんなことも考えてないから」
災害救助やPKOに力を入れていてもだ。
「もうね」
「北朝鮮の軍隊に比べたら」
「遥かに平和だよ」
こっちの方が絶対に平和勢力だ。
「本当にね」
「そうよね、けれどなのね」
「そうした人達はね」
「自衛隊は嫌いなのね」
「そうなんだ、皇室だけじゃなくて」
「ひょっとして北朝鮮とつながってない?」
ニキータさんは僕の話をここまで聞いてこの仮説を出した。
「ひょっとして」
「そうした人達もいるみたいだよ」
僕も否定しないで答えた。
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