| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百三十二話 好漢は心からその三

「一回見たことあったわ」
「何見たの?」
「幽霊よ、柳のところの」
「ああ、あの幽霊ね」
「ちらりとだけれど」
 それでもというのだ。
「いたわよ」
「あんたも見たのね」
「そうよ、というかこうした子多いでしょ」
 この学園ではというのだ。
「怪談話がしょっちゅうあるし」
「保育所から大学までで百あるわね」
「それ位はね」
 こんな話をしていた、僕達はそんな話を聞いて男子の中で話をした。
「夜行さん見たのか」
「それは凄いな」
「というかうちの学校本当に妖怪とかの話多いな」
「幽霊もな」
「俺妖精見たしな」
 こんな言葉も出てきた。
「高等部の花壇のところでな」
「あれだろ?フェアリーみたいなの」
「あそこも出るっていうしな」
「あそこで見たんだな」
「あそこで妖精見た奴多いぜ」
「ああ、蝶々の羽根が生えた女の子でな」
 インチキだったけれどコナン=ドイルがある女の子達に紹介してもらったものだ。ただ一枚だけインチキではないものがあるらしい。
「二人で花のところ飛んでたぜ」
「お前も見たんだな」
「あそこ最近見たって人多いな」
「というかこの学園って」
 僕も皆に話した。
「普通に見たって人多いね」
「幽霊とか妖怪な」
「クラスに何人か絶対にいるよな」
「妖精にしろそうだしな」
「狐や狸が化かした話も多いしな」
「そうだよね、本当にね」
 それこそだ。
「多いよね、動物園や植物園にも幾つもあるし」
「植物園にも妖精出るっていうな」
「薔薇園とかにな」
「あと桜の精霊な」
「それ学校中にあるよな」
「梅の精とか桃の精とか」
「色々なお話あるね、ガジュマルの木には」
 この木についてはというと。
「キジムナーの話あるし」
「沖縄の妖怪な」
「あれの話もあるよな」
「それで食堂から魚の片目取るんだったな」
「実際食堂で魚食ってると時々片目ないよな」
「片目だけな」
「それ僕もあったよ」
 結構な割合であることだ、この学園では。
「結構ね」
「結構あるよな」
「ここの食堂でもな」
「鰯とかでもな」
「どんな魚でも」
「一匹注文したら」
 お頭付きのそれをだ。
「本当に時々な」
「目ないよな、片目」
「小学校の給食でもそうだったな」
「小魚とか片目なかったな」
「ビニールの中の小魚でもな」
「時々なかったな」
「そうだったね、どうやって取ってるかわからないけれど」
 それでもだ。
「片目ないんだよね」
「ビニールの中にあってもな」
「しっかり片目だけないんだよな」
「時々そんな魚あるんだよな」
「うちの学園って」
「あれがな」
 まさにだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧