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八条学園騒動記

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第五百十八話 齧歯類の話からその六

「原典よりもね」
「やっぱり敵、負ける側もね」
「拮抗する位強くないとでしょ」
「面白くない感じするよね」
「こっちが圧倒的に強くても」
「それだとね」
「張り合いがない感じがして」
 敵が弱いと感じてだ。
「面白くないから」
「やっぱり何かと必要だね」
「まあこっち側も主要人物結構死ぬけれど」
 主人公の周りにいる者達がだ。
「それでも十二仙とか全然死なないし」
「あまりにも強くて」
「そう、どうしようもない位強いから」
「そんなのが十二人もいると余計に凄いね」
「同じ位強いの他に何人もいるし」
 主人公の側にだ。
「二郎真君もいて」
「下手したら出来の悪い主人公チート小説みたいだね」
「その域よ」
「だからだね」
「敵側も強くしたりするのよ」
 殷の方をというのだ。
「殷に味方する仙人達の方もね」
「そういうことだね」
「ちなみに人間から仙人になる方は周について」
 即ち太公望の方にというのだ。
「生きものやものがなる仙人の方はね」
「殷についてるんだね」
「ええ、まあ人間側にも生きものとかからなった仙人がいて」
「生きものの方にもだね」
「人間からなった仙人もいるから」
「一概には言えないんだ」
「そうなのよ、聞仲も人間だしね」
 原典では仙人になる資質が存在しなかったので人間の世界において殷に仕えたのだ。それで紂王の教師にもなったのだ。
「だからそれぞれ何とか教っていう勢力だけれど」
「人間からなっても生物やものからなっても」
「主流ってだけでね」
「どっちにもそれぞれの仙人がいるんだね」
「そうなの、それで周側が強過ぎるから」
 パレアナはまた原典の話をした。
「その辺り難しいのよ、どうしても殷は負けるけれど」
「敵側だからね」
「それに史実でも滅んでるし」
 周に滅ぼされるのだ。
「だからね」
「殷は絶対に負けるね」
「そうならないと物語は終わらないから」
 どうしてもとだ、パレアナはジミーに話した。
「そうなるのよ」
「だから敵が幾ら強くても」
「それでも負けるけれど」
「やっぱり敵も強くないと」
「そう、面白くないのよ」
 どうしてもというのだ。
「こっち側が一方的に強くても」
「どうせ勝つんだろって思うね」
「そうでしょ、勝てるのかって思わないでしょ」
「こっちが有り得ない位強いとね」
「これ今の創作もよね」
「無敵主人公とかね」
「白けるのよね」
 読んでいても観ていてもプレイしてみてもというのだ。
「もうこのキャラ一人でいいとか」
「そうも思って」
「そう、それでね」
 そのうえでというのだ。
「面白くなくなるのよ」
「それ本当にあるね」
「無敵で万能の主人公なんて」
「しかも人望あって女の子にもモテモテだと」
「もうね」
「面白くないわ」
 パレアナはまた言った。
「それで風神演義もよ」
「原典はともかくとして創作だと」
「敵もかなり強いから」 
 聞仲にしてもというのだ。 
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