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八条学園騒動記

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第五百十八話 齧歯類の話からその五

「建築やたらして」
「自分の宮殿とかね」
 阿房宮である、相当に巨大で壮麗な宮殿だったという。
「自分のお墓、驪山陵だね」
「そこに万里の長城もで」
「建築やたらして」
「物凄く人手とお金かかって」
「国力使ってね」
「民衆の不満も蓄積して」
 ここに匈奴への警戒で大軍の配置もあった、そもそも秦は各国から評判が悪く統一しても反発心が根底にあったのだ。
「それでね」
「死んだら大叛乱が起こってね」
「国が滅亡してるでしょ」
「そう思うと建築はね」
「昔はね」
 この時代では何でもなくともだ。
「大変なことだったから」
「それもしたから」
「余計によ」
「悪いことだね」
「しかも公共物じゃなくて」
 パレアナは二十世紀からこの時代まで続いている言葉も出した。
「自分だけのものだったから」
「その建築物も」
「結構昔の権力者こういうの好きだけれど」
「宮殿建てさせるよね」
「中国でもそうだしアラブも欧州もね」
 建築は権力者の病と言われてきた、国力を無駄に使うからだ。
「宮殿とかお墓とか築いて」
「そこに住んだりして楽しむけれど」
「その分国力使うから」
「紂王はこのことでもよくなかったんだね」
「ええ、残酷な処刑もしたし」
 炮烙の刑や蛇蝎の穴といったものが知られている。
「自分に何か言ったらね」
「それで処刑していたんだ」
「妲己にそそのかされて」
「建築も妲己にそそのかされてだね」
「ええ、まあとにかく妲己は」
 この正体は九尾の狐の仙女はというのだ。
「悪い奴よ」
「そうなんだね」
「最後は流石に捕まって処刑されるけれど」
 それでもというのだ。
「悪い奴で悪党といえば狐っていうのは」
「妲己からのイメージだね」
「ちなみに妹二人いて」
 正しく言えば妹分である。
「こっちは正体が九頭の鳥だったり琵琶だったりするのよ」
「妲己のサポート役だね」
「そんな風に出て来るのよ、ちなみに妲己も」
 パレアナはジミーにさらに話した。
「強いけれど」
「主人公側よりはだね」
「もう元始天尊とか出たら」
 その時はというのだ。
「あっさり負ける位よ」
「本当にこっち側が圧倒的に強い作品なんだね」
「原典だとね、流石に漫画とかじゃ変わってるわ」
「敵も強いんだ」
「特に太公望のライバルが」
「何てキャラかな」
「聞仲よ、殷の大宰相って言うべき人で紂王の先生で」
 その為紂王も彼にだけは逆らえない。
「原典じゃ奮戦しても十二仙とか出て負けるけれど」
「漫画とかじゃもっと強いんだ」
「そうなの、十二仙だって倒せるから」
 そこまで強くなっているがそうしたアレンジは日本の二十世紀末期の週刊漫画からそうなっていった。
「あと敵に十天君もいるけれど」
「こっちが十二仙に対して」
「こっちは十天君ね」
「こちらも強いんだね」
「そうなの」
 これがと言うのだった。 
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