八条学園騒動記
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第五百十八話 齧歯類の話からその四
「他には百足が正体のとかいて」
「猿の仙人もいたんだ」
「これが中々強くて」
「孫悟空みたいだったんだ」
「何か孫悟空がモデルみたいなのよ」
その猿の仙人はというのだ。
「封神演義は西遊記より後に成立した物語って説があるけれど」
「じゃあ西遊記の影響を受けて」
「二郎真君のキャラクターと戦うけれど」
ただし名前は違っている。
「西遊記にもそのままの場面あるしね」
「孫悟空対二郎真君だね」
「その場面の再現みたいに」
「戦うんだ」
「流石に負けるけれど」
封神演義の中ではだ。
「それでもね」
「中々健闘するんだ」
「封神演義ってこっちが有り得ない位に強いけれど」
周側がである、物語の中で死ぬ者は多いがそれでも周側にかなり強い仙人達が集うのだ。
「十二仙とか元始天尊とか太上老君とかついて」
「道教の偉い神様達がだね」
「それでね」
「こっち側が圧倒的に強くて敵は負けていくんだ」
「何かあったら凄く強い仙人が出て来て」
十二仙を代表としてだ。
「助けてくれてね」
「そうしたストーリーが続いて」
「こっちが凄く強いし二郎真君がね」
「また強いんだ」
「無敵クラスで」
最早その域でというのだ。
「強くて」
「お猿さんの仙人にも勝つんだ」
「あっさりとね」
そうなるというのだ。
「激戦だったけれど」
「それでもあっさりだったんだ」
「そんな感じで勝つのよ」
その最後はというのだ。
「こっち側が西遊記より強いのに、しかも」
「しかも?」
「足手まといもいなくて」
原典の三蔵法師の様なキャラクターもいないというのだ。
「しかも相手が自滅していくし」
「紂王がとんでもないことばかりして」
「もう酒池肉林とかね」
「その言葉の元だしね」
「それ本当にやるから」
物語の中でだ。
「お酒のお池作って」
「お肉を木々に一杯吊るして」
「そうした贅沢するし」
これは当時では途方もない贅沢だったのだ、だからこそこの言葉が残ったのだ。
「馬鹿みたいに大きな塔建てたりして」
「建築っていうと」
「今じゃ何でもないけれど」
金も人手もかけないというのだ。
「重機一杯あるしね」
「うん、そういうの使ったらね」
「どんな建物も出来るけれど」
それも簡単にだ。
「昔はなかったでしょ」
「重機はね」
「ブルドーザーとかショベルカーとか」
「そういうのなくて」
それでというのだ。
「全部人手よ、スコップとかシャベルもなかったし」
「そういうの全部だね」
「そう、なくてね」
それでというのだ。
「全部人手でお金も資源も使って」
「大変なことだったね」
「始皇帝だってそうでしょ」
中国を統一し最初の皇帝となったことで有名な人物だ。
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