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八条学園騒動記

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第五百十七話 シマリスの餌その七

「もうやりたい放題で」
「痛快なまでにね」
「そう、実際ね」
 孫悟空のことをだ、パレアナはジミーにさらに話した。
「三蔵法師がいなかったら」
「敵をあっさり倒したとか」
「結構頭もいいし」
 ただ強いだけではないのだ。
「色々な術も使えて」
「馬鹿でもないんだね」
「しかも勘もいいのよ」
「それじゃあ物凄く強いのも道理だね」
「文字通りチートで」
 それでというのだ。
「何かがないと楽勝なのがね」
「いつもなんだね」
「猪八戒も沙悟浄もいるから」
「ああ、二人も強いし」
「だから余計に強いのよ」
「そうだね」
「ちなみに私が読んだ西遊記だと三像法師は立派だけれど」
 それでもとだ、パレアナはさらに話した。
「原典じゃね」
「違うんだ」
「お荷物でしかないらしいわ」
「実際は中国からマウリアまで苦労して旅をしたんだよね」
「命懸けでね」
 砂漠も乗り越えてだ、五日の間飲まず食わずだったこともあった。
「そうした人だけれど」
「原典ではなんだ」
「物凄い役立たずで」
「孫悟空達が何かしようとしても」
「それでもね」
「気付かなかったりして」
 それでというのだ。
「いつも邪魔になってるのよ」
「そんな人なんだ」
「ええ、けれど私が読んだ西遊記だと」
「違うんだ」
「結構良識があって孫悟空達の言うことも聞いて」
 それでというのだ。
「法力も備えていてね」
「立派な人なんだ」
「弟子達も大事にして」
 即ち孫悟空達をというのだ。
「そうなのよ」
「じゃあ」
「好感持てる人よ」
「それはいいね」
「何か原典の三蔵法師のこと聞いたら」
 それならと言うのだった。
「何これってなるけれど」
「それがだね」
「私が読む限りだとね」
「いい人だね」
「ええ、けれど栗鼠の妖怪はね」
「出て来ないんだね」
「妖怪っていうか何とか大王ね」
 パレアナは今度はこう表現した。
「敵は」
「ああ、牛魔王とか」
「金閣銀閣も正式名称は金閣大王銀閣大王だから」
「王なんだね」
「それぞれの地域にいて」
 主の神仏達から逃れてだ。
「そうしてね」
「暴れてるんだね」
「そうなの」
「それで何とか大王だね」
「そう名乗ってるのよ」
 自分達からだというのだ。 
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