八条学園騒動記
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第五百十七話 シマリスの餌その六
「あと兎も」
「どっちもね」
まさにというのだ。
「十二支だから」
「ああ、神様だね」
「そう、だからね」
「元々中国だけれどね」
この時代では中華圏や中国系の多い国だけでなく連合全体で干支が広まって定着している。一年ごとの交代もだ。
「日本でもで」
「十二支は神様でもあるんだね」
「西遊記でも出てたわよ」
その神様としてだ。
「十二支が」
「ああ、西遊記も何でも神様になってるね」
「あの作品敵大抵神様や仏様の従者だから」
これは金閣銀閣も牛魔王もだ、孫悟空一行は神仏達の不祥事の後ぬぐいをしている一面もあるのだ。
「だからね」
「十二支も出ていたんだね」
「神様でね」
「そうだったんだね」
「まあ栗鼠というかムササビが出てたわね」
「栗鼠は出てなかったんだ」
「記憶にないわ」
パレアナは西遊記のことを思い出しつつジミーに話した。
「ちょっとね」
「そうなんだ」
「出たかしら」
言いつつだ、パレアナはこうも思った。
「どうだったかしら」
「記憶があやふやなんだ」
「ちょっとね」
そこはどうにもというのだ。
「その辺りは」
「あのお話長いしね」
「それで登場するキャラクターもね」
「多いよね」
「牛魔王とか紅孩児だけじゃないから」
「敵にしても」
「三大王とかね」
獅子、象、鵬からなる。この三人の魔王との対決も西遊記においては見せ場の一つとなっているのだ。
「あと仏様に神様もね」
「一杯出て来るよね」
「皇帝だって出て来るし」
「当時の中国の」
「唐の太宗って人ね」
名を李世民という、名君として知られている。
「この人も出て来るし」
「孫悟空一行だけじゃないね」
「本当に色々な人が出て来て」
それでというのだ。
「敵役でもね」
「やたら多くて」
「栗鼠はいなかったと思うけれど」
「確かには言えないんだ」
「覚えてないのよ、もう金魚の敵とか百足の敵とかね」
「色々い過ぎて」
「それでね」
そのせいでというのだ。
「鼠の神様が出て来て」
「干支の」
「あとムササビの妖怪も出たと覚えてるけど」
「ムササビの辺り何か不確かだね」
「だって本当に出て来る敵が多いから」
それでというのだ。
「細かいところは覚えていないのよ」
「そうなんだね」
「ちなみに孫悟空の強さは」
「ああ、滅茶苦茶強いよね」
「チートよ」
その域だというのだ。
「もう何でもありね」
「一人で天界を大暴れするんだよね」
「あの如意棒を手にしてね」
「そうだよね」
「自分を死なない様にして」
崑崙の長寿の桃を貪り点鬼簿つまり閻魔帳から自分の名前を消してだ。そうして孫悟空は死なない様になったのだ。
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