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八条学園騒動記

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第五百十七話 シマリスの餌その四

「別にね」
「そうなんだね」
「まあ毒がなくても」
 それでもとだ、パレアナはジミーに笑って話した。
「大蛇は怖いけれどね」
「ニシキヘビとかアナコンダはね」
「大きいだけに」
「人間なんか一口だからね」
「実際にそんなお話あるからね」
「うん、昔からね」
 この時代では殆どない、文明の進歩で人類が持っている武器がかなりよくなってそれで大蛇も倒せる様になったのだ。それも楽に。
「飲み込まれるとかね」
「あるからね」
「大蛇は怖いね」
「流石に三メートル位なら食べられないけれど」
 蛇の大きさがだ。
「これが五メートル以上になると」
「飲み込まれるからね」
「怖いけれど」
「大抵の蛇はだね」
「別に怖くないわよ」
「そうだよね」
「むしろ家にいる鼠とかを食べてくれる」
 その様にしてくれるとだ、パレアナは話した。
「いい生きものよ」
「その辺り狼と一緒だね」
「田畑を荒らす鹿や猪食べてくれるでしょ」
「だからいいんだね」
「牧場の家畜も狙うけれどね」
 だから欧州では忌み嫌われたのだ、狼少年や狼と七匹の子山羊の話もこのことから生まれた童話である。
「それでもね」
「今は牧場はしっかりとガードされてるし」
「放牧してもね」
「ちゃんと番犬とかいて」
「ライフルもあるし」
「狼はね」
 家畜のことでもというのだ。
「怖くないでしょ」
「そうだね」
「ええ、けれどね」
 それでもとだ、さらに話したパレアナだった。
「私は狼はともかく」
「蛇はだね」
「嫌いじゃないけれど」
「栗鼠にとってもだね」
「蛇は怖い存在だから」
 それでというのだ。
「お家には入れたくないわ」
「栗鼠はさっきお話したけれど鼠の仲間だし」
 齧歯類である。
「だからね」
「そう、まさにね」
「天敵だね」
「これが鼬とか狸とか狐だったら」
「どれも蛇に強いからね」
 こうした生きものは全て蛇の天敵である。
「あと猪とか穴熊とか」
「そうした生きものはともかく」
 それでもというのだ。
「これがね」
「栗鼠とか鼠はね」
「駄目なのよ」
「逆に蛇を天敵としているね」
「そう、兎も大きい蛇には」
 齧歯類としては大きなこの生きものもというのだ。
「飲み込まれるから」
「だからね」
「私のお家はね」
「蛇は厳禁だね」
「何があってもね」
「それは仕方ないね」
「まあ孔雀だったら」
 パレアナが家で飼っているものがこの鳥ならというのだ。 
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