八条学園騒動記
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第五百十二話 カレー料理その八
「インドラ神とかね」
「ああ、あの雷神か」
「そう、滅茶苦茶強いね」
仏教では帝釈天となっている、マウリアでは今も人気が高い神の一柱だ。
「あの神様もね」
「アムリタだったな」
「そのお酒をしこたま飲んで」
そのうえでなのだ。
「戦うっていうね」
「そうした神様だったな」
「この神様もそうだし」
「神話の頃からだな」
「あそこはお酒飲んでるのよね」
「そうだな」
「だからカレーの国でもね」
そう言っていい国だがというのだ。
「お酒も飲むのよね」
「そうだな」
「それもかなりね」
「そうだからな」
「カレーはお酒に合わなくても」
「飲む国だな」
「つまりカレーじゃないと」
この味の料理でないと、というのだ。
「お酒はいいのよね」
「そうだな」
「それであんたもよね」
「ああ、カレーライスの時もな」
洪童もというのだ。
「飲まない」
「やっぱりそうよね」
「ナンシーもだな」
「ちなみにラーメンと一緒に飲むとね」
そうした酒はとだ、ナンシーは今度はチャーシューを食べて話した。カレーの味もついていて中々美味い。
「美味しいけれどね」
「麺類と酒はいいな」
「そうなのよね、これが」
「俺もよく食べる」
「インスタントでもいいしね」
「これはいい、だが」
それでもとも言う洪童だった。
「カレーラーメンはな」
「本当に合わないわね」
「キムチラーメンはいい」
「というかキムチ自体が合うわよね」
「酒にもな」
「そうよね」
「しかしだ」
キムチは合う、だがそれでもというのだ。
「カレーは本当に駄目だな」
「あれだけ酒に合わない系統はないな」
「そうよね」
「カレーライスもカレーパンもカレーうどんもな」
「そしてカレーラーメンも」
「本当にカレー味は駄目だ」
「ルーがね」
これがというのだ。
「お酒を拒むっていうか」
「そんなものだな」
洪童はまた言った。
「あれだけはな、キムチは合ってもな」
「本当にキムチは合うのね」
「俺としてはな」
「そこは韓国人ね」
「韓国はその辛い味付けでな」
キムチのその味で、というのだ。
「甘い酒を飲む」
「マッコリね」
「これが韓国流だからな」
「辛いものに甘いものね」
「この組み合わせが最高にいい」
そこまで美味いというのだ。
「それも煮るか焼くかだ」
「完全に冬向けね」
「夏はこれで思いきり汗をかく」
辛くて熱い料理で酒も飲んでだ。
「それが昔ながらの韓国流だ」
「そうなのね」
「だからキムチのことは知っていてな」
「その味もなのね」
「わかっている、それとな」
「それと?」
「しこたま飲む」
酒、それをというのだ。
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