八条学園騒動記
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第五百十二話 カレー料理その九
「潰れるまでな」
「それも韓国流なのね」
「爆弾酒も飲む」
「ああ、あのお酒ね」
爆弾酒と聞いてだ、ナンシーはすぐに察して述べた。
「ビールの中にウイスキーを入れた」
「大ジョッキの中にコップ一杯のな」
「そうよね」
「それが爆弾酒だ」
「爆弾みたいに酔うのよね」
「だからこの名前になった」
こうエイミーに話した。
「元々は軍隊で飲まれていたらしい」
「そうなの」
「とにかくすぐに酔える」
「ビールとウイスキーのちゃんぽんだからね」
「普通のビールなぞ比較にならない」
そこまでだというのだ。
「本当にな」
「そう言えるってことはあんたも飲んだことあるのね」
その爆弾酒をとだ、エイミーは問い返した。
「そうなのね」
「何度かな」
「やっぱりあるのね」
「そうだ、それでだ」
「しこたま酔ったのね」
「覚悟して飲んだ方がいい」
飲む時はというのだ。
「それは言っておく」
「ええ、じゃあその時はね」
「とにかく韓国人は飲むからな」
「とことんまでよね」
「ロシア人はいつも飲んでいてマウリア人は強いが」
彼等はそうで、というのだ。
「俺達韓国人はとにかくだ」
「飲むとなったらなのね」
「とことんまで飲む」
そうなるというのだ。
「徹底的にな」
「酔い潰れるまで飲むのね」
「そうだ、そして食うこともな」
こちらもとだ、洪童はナンシーに話した。
「もう腹一杯になってそれで入らなくなるまでな」
「食べてそうして飲む」
「限界までな」
「何かそうした生活って」
とことんまで飲んで食べてばかりだと、とだ。ナンシーはどうかという顔になって洪童に言葉を返した。
「健康にはよくなさそうね」
「暴飲暴食だからな」
「文字通りそうよね」
「確かにな」
「やっぱり身体によくないわね」
「お金を持ってな」
常に飲んで食べられるだけの金をだ。
「毎日そうした生活を送ってな」
「身体を壊した人いるのね」
「実際にな」
「程々でないと」
飲んで食べてもとだ、ナンシ―は洪童にどうかという顔で述べた。
「よくないわよ」
「休肝日も必要だな」
「食べる方もね、三食食べないと駄目にしても」
それでもというのだ。
「食事も毎回暴食でね」
「食べ過ぎでだな」
「それで飲む方もってなったら」
「確実に身体を壊すな」
「それで実際に身体壊すのね」
「韓国人が韓国式に毎日そうしてな」
その結果というのだ。
「そうした人もいる」
「その場合やっぱり韓国料理よね」
「メインはな」
「やっぱり韓国だし」
「それで韓国料理がメインになる」
「韓国料理は決して健康に悪くないと思うけれど」
それでもとだ、ナンシーは洪童に言った。二人共食べ続けていてそれぞれもう残り僅かにまで至っている。
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