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夢幻水滸伝

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第九十二話 太平洋の諸勢力その六

「使えるんやな」
「術も凄くてな、ただ召喚術は」
 そちらの術はというと。
「ターリヤちゃんや」
「ロシア、インド枢軸の軍師のか」
「あの娘は召喚術が凄くてな」
 それでとだ、芥川はさらに話した。
「全体的なバランスがええ」
「バランスはあの娘か」
「そうや、それに謀略もや」
 こちらもというのだ。
「あの娘が一番や」
「女帝、雷帝の懐刀だけあってか」
「どんな謀略も仕掛けてくるで」
「忍者の自分より凄いんやな」
「遥かにな、それで僕はな」
「戦術か」
「戦場の勘は三人、あの二人に負けてないで」
 腕を組んで不敵な笑みのまま言うのだった。
「絶対にな」
「伊達に戦場に立ってた訳やないな」
「そや、ずっと自分でも指揮して神具使ってきた訳やないで」
 軍師としてだけでなく自ら軍勢を率いて戦ってきた、それも数多くの様々な戦場でそうしてきたことを話すのだった。
「そやからな」
「戦場を知ってる」
「それで戦術についてはや」
「その経験からやな」
「南洋の二人にも勝てるで」 
 自分と同じ四智星の二人にというのだ。
「リーとシェリルちゃんにな」
「そして他の連中にもやな」
「そや、後の五人は六将星や」
「僕と同じな」
「頭はむしろええ方やが軍師やない」
 あくまで将だというのだ、将帥という言葉があるが将と師即ち軍師とは求められ備えている資質が違うのだ。
「それでや」
「戦術についてもやな」
「群を率いての采配はともかくな」
「そこはちゃうか」
「そや、そして自分も六将星や」
「それでやな」
「あの連中にも渡り合える」
 太平洋にいる他の六将星の者達にもというのだ。
「互角にな、そしてや」
「うちなんやね」
 綾乃自身が応えた。
「今さっきも言うたけど」
「三極星の一人やで、力がちゃうわ」
「他の神星の子と比べてもなん」
「そや、特に力が強いからな」
 その綾乃がいるからだというのだ。
「うちも出陣したら」
「他の勢力にそれだけな」
「優位に立てるねんね」
「その通りや、確かに兵の数や技術の差は大きい」
 芥川もこのことは認めた。
「それでもな」
「星の力はやね」
「この世界ではもっと強い場合がある」 
 兵の数や技術、それを凌駕出来るというのだ。
「それでや」
「今度の戦ではやね」
「星のモンの力をな」
「前面に出して戦うんやな」
「僕等神星の三人にや」
 それにと言うのだった。
「他の星のモンの力も全部出してな」
「戦ってやな」
「それでや」
 そのうえでというのだ。
「最後の最後まで勝ってな」
「太平洋の統一やね」
「それをするで」
「わかったわ、けどどんな戦になるやろ」
 ここでだ、綾乃は戦そのものについて言及した。 
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