夢幻水滸伝
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第九十二話 太平洋の諸勢力その五
「星のモンの力を使ってな」
「そうしてやな」
「戦っていくんや」
「それが日本が勝ち残る道やね」
「全員の力使うんや、神星が三人おって」
そうしてというのだ。
「星のモンの総数は他のどの勢力よりも多い」
「そやったら」
「勝てる、充分にな」
それが可能だというのだ。
「後は戦術戦略や」
「そのことはやね」
「僕が今練ってる」
軍師である自分がと言うのだった。
「この頭の中でな、幸い兵糧や武具、資金はある」
「戦に必要なものは」
「こうしたものが全部あることが前提や」
戦を行うにはだ、芥川もこのことは充分にわかっている。
「若しこうしたものがないとな」
「戦は出来んね」
「そや、けれど全部あるし」
「あれに乗ったらな」
「兵糧と武具はあの中でも作れるしな」
「そのことも大きいし」
「勝算はある、しかしその勝算をや」
可能性、それをというのだ。
「これからや」
「確実なものにするんやね」
「戦略と戦術でな」
「ほな策頼むで」
「任せてくれや、戦に参加する面々も決めよか」
「それな」
中里はその者について述べた。
「やっぱり幸田とか北原は外せんな」
「戦に強い面々はな」
「そや、あと吉川もや」
水軍を率いる彼もというのだ。
「あいつもや」
「太平洋での戦やからな」
「海での戦やからな」
それが多く行われることが予想されるからだというのだ。
「あいつの神具も必要や」
「地形も相手の場所も自分の場所も正確にわかるからな」
「あいつには絶対に来てもらう」
戦に参加してもらうというのだ。
「当然な」
「そやな、それと室生や坂口もやな」
「あの二人も戦に強いからな」
「他にも色々おるな」
「そや、内政担当は置いておくけど」
それでもと言う中里だった。
「戦える奴はな」
「まさに全員やな」
「連れて行く、そうしてや」
「星のモンの力を総動員して戦う」
「自分の知略と一緒にな」
「そうしてもらうで、言っておくけど僕は四智星の一人の中でもな」
芥川は中里にここで不敵な笑みを浮かべて語った。
「戦術では随一やと思ってるんや」
「戦術はか」
「四智星にはそれぞれタイプがあるんや」
四人それぞれにというのだ。
「教養はリーが一番や」
「あいつがか」
「職業が学者だけあってな」
「持ってる神具も書物やしな」
「そや、学問や政、戦略ではあいつや」
リーが最も優れているというのだ。
「術も強いけどな」
「あいつの本領はそっちやな」
「そや、教養が必要とされる分野ではな」
「あいつが一番か」
「そうや、そして術はシェリルちゃんや」
彼女になるというのだ。
「特に獣を操らせると凄い」
「ドラゴンマスターやったな」
「どんなドラゴンでも幾らでも操れる」
「魔物で最強のドラゴンをやな」
この世界では最強の魔物、モンスターとされている。多くの種類が確認されているが個体数は食物連鎖の頂点にあるせいか極めて少ない。
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