オズのファイター大尉
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第六幕その四
そしてです、次の日の朝大尉はトーストに野菜スティック、ゆで卵に牛乳を食べている神宝達に言いました。
「明日にはね」
「世界樹に着きますか」
「そうなるんですね」
「いよいよ」
「今日歩いて明日もそうして」
「それで、ですね」
「明日の朝起きて少し歩いて」
そしてというのです。
「お昼には見えてくるから」
「あれっ、着かないですか」
「明日はまだですか」
「世界樹は見えても」
「それでもですか」
「着かないんですね」
「到着は少し先だよ」
まだだというのです。
「それは」
「そうですか」
「じゃあもう少しですね」
「歩いていって」
「それで、ですね」
「そうだよ、けれどね」
それでもとです、大尉は五人にお話します。
「見えてはくるから」
「だからですか」
「目的地が見える」
「そのことを楽しみにして欲しい」
「そうなんですね」
「明日は」
「そうしてね」
是非にと言う大尉でした。
「周りの景色も楽しみながらね」
「周りの景色も素敵ですし」
恵梨香が牛乳を飲みながら言いました。
「マンチキンの」
「ええ、青い世界がね」
ナターシャもすっかりマンチキンの青が好きになっています。
「いいわよね」
「オズの国はそれぞれの色があるけれど」
それでもと言うカルロスでした。
「マンチキンに来たら青を見ないとね」
「だからこの青を見て」
それでと言うジョージでした。
「楽しまないとね」
「そうしていってね、それとね」
大尉はさらに言いました。
「今日はマンチキンでも面白い牧場の近くに行くよ」
「牧場ですか」
「うん、牛や豚や羊じゃなくて」
大尉はトーストを食べる神宝に笑顔でお話しました。
「バイソンを飼っているんだ」
「バイソンですか」
「そう、あの生きものをね」
「バイソンっていうと」
そう聞いてこう言った神宝でした。
「アメリカの大平原にいる」
「そうだよ、牛の仲間でね」
「黒くて大きくてむくむくした感じの」
「あの生きものを飼ってるんだ」
「それは珍しいですね」
神宝は大尉の言葉を聞いてあらためて思って言いました。
「それはまた」
「そうだね、普通は牛とかだよね」
「牧場で飼うなら」
「牛の仲間だとね」
「それがなんですね」
「うん、その牧場はバイソンを飼って」
そうしてというのです。
「育ててるんだ、それも沢山ね」
「その牧場にですね」
「今日は行くから」
だからだというのです。
「楽しみにしていてね」
「わかりました」
「バイソンの肉やお乳、チーズとかもあるから」
「バイソンのですか」
「そうだよ、チーズもあるから」
「そういうのも食べられるんですね」
「これもオズの国ならではだね」
「バイソンって普通は牧場にはいないね」
このことはトトも言いました。
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