オズのファイター大尉
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第六幕その三
「オズの国でもね」
「ずっとですね」
「カンサスにいたと同じ様に農業をされてて」
「それで、ですね」
「色々なものを栽培されてて」
「昔と同じ暮らしをされてるんですね」
「同じかというとまた違うの」
カンサスにいた時と、というのです。
「私達がカンサスにいた時と」
「文明が進歩してですか」
「それにここはオズの国ですから」
「だからですね」
「カンサスにいた時とは違う」
「そこは」
「そうなの、トラクターとか使ってワインだってね」
それもというのです。
「カンサスにいた時は造ってなかったけれど」
「それがですね」
「今は造る様になって」
「皆で飲んで楽しむ」
「そうもなったんですね」
「オズの国に来て」
「そうなの、本当に変わったのよ」
ドロシーは五人にお話しました。
「物凄く広い農園で色々なものを栽培して」
「色々なものを造ってですか」
「楽しんでるのよ」
神宝にこうお話します。
「今のおじさんとおばさんはね」
「じゃあお二人は農業にですね」
「満足していて元気にね」
「毎日働いておられるんですね」
「楽しんでね」
そうしてというのです。
「だから冒険はね」
「興味がなくて」
「しないの。それに私もね」
かく言うトロシーもというのです。
「今はオズマの宮殿で暮らしているでしょ」
「別々に住んでおられますね」
「おじさんおばさんとね」
「住む場所も違ってるんですね」
「そうなの」
実際にというのです。
「お二人のお家にはよく行って泊まってもいるけれど」
「それでも一緒にはですね」
「住んでなくて」
それでというのです。
「変わったの」
「その辺りはね」
「おじさん達に宮殿で一緒に住もうって言ったら」
「あっ、断られたんですね」
「二人共宮殿で暮らすよりもね」
「農業をされて」
「暮らしたいって言ったし」
それでというのです。
「私は基本宮殿にいる様になったの」
「おじさんとおばさんはお家を建ててもらって」
「そこでお話した通りにね」
「農業をされて暮らされてるんですね」
「そうよ、けれどね」
それでもと言うドロシーでした。
「お二人のお家には私のお部屋があるの」
「じゃあお二人のお家も」
「私のお家なの。私のお家は宮殿だけれど」
「お二人のお家もドロシーさんのお家なんですね」
「そう。私のお家は二つあるのよ」
ドロシーは新法ににこりと笑って答えました。
「素晴らしいでしょ」
「はい、ドロシーさんのお家が二つあって」
「それでね」
「どちらのお家でも楽しく暮らせるなら」
「本当に幸せよ。じゃあ世界樹でのお仕事を終えたら」
それならというのです。
「私のお家に行きましょう」
「もう一つのお家に」
「そうしましょう」
ドロシーはにこにことしていました、そのうえでさらに進むのでした。黄色い煉瓦の道の周りの景色も楽しみながら。
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