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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百二十話 運動会が終わってその十一

「不自然よネ」
「アメリカ人から見ればそうだよね」
「何で脂肪が赤身の中にあるのカ」
「ビール飲ませて身体よく摩ってね」
「ああしたお肉にするのネ」
「そうなんだ」
「そこまで手間かけるのネ」
「かけてもあるよ」
 今度は水蓮さんが僕に言ってきた。
「普通のお肉と違うあるからな」
「違和感あるんだね」
「私もそう思うある」
「まあ日本の牛肉だからね」
「日本人に合っているあるな」
「そうなるね、けれど」 
 日本人に合っていてもだ。
「外国の人には合わないね」
「オージービーフみたいに赤身がどかんとあると」
 エリザさんが言ってきた。
「最高」
「オーストラリア人の感覚だとそうだよね」
「霜降りよりも」
 そちらだとだ、エリザさんはまた言った。
「大量の赤身」
「それがオーストラリアだね」
「霜降りはちょっと」
「そうなるんだね」
「あと」
「あと?」
「和牛の高さは」
 エリザさんは今度はお金の話をしてきた。
「あんまりと思う」
「高いことは事実だね」
 僕もそのことは否定しなかった。
「実際育てるのに手間暇かけてるから」
「だからよね」
「うん、高いよ」
 こうエリザさんに答えた。
「伊達にビール飲ませていないしね」
「それで身体摩っているから」
「お金もかかってね」
 そうしてだ。
「高いよ」
「そうよね」
「それでね」
 僕はさらに言った。
「すき焼きやステーキにもするけれど」
「ステーキだとね」
 今度はニキータさんが言ってきた。
「ブラジルもね」
「結構食べるよね」
「こっちは牛肉安いから」
「シェラスコもあるし」
「そう、けれど全部ね」
「赤身がはっきりしてるよね」
「あの霜降りは」
 僕にまた語ってくれた。
「日本だけで」
「違和感があって」
「何か抵抗があるから」
「うん、僕ゥとしては美味しいと思うけれど」
 実は好きだ、けれどこれはあくまで僕個人のことだ。
「結構外国ではどうかって人多いから」
「それは私も承知していまして」
 尾のさんもというのだ。
「ですから」
「最初からですね」
「赤身と考えていまして」
 そうしてというのだ。
「実際にです」
「赤身のお肉ですね」
「はい、ただ」
「それなりのお肉ですか」
「左様です」
 お肉の質自体はいいというのだ。 
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