八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百二十話 運動会が終わってその九
「あの人と」
「そう言うと立派な人だな」
「伊藤博文さんみたいっていうとな」
「そんな感じの人なんだな」
「今も色々教えてもらってるよ」
それでこうした時もよく言う。
「イタリアにいるけれどね」
「イタリアか」
「また随分遠いな」
「飛行機でも結構時間かかるしな」
「そうだけれど時々帰ってきてるから」
この八条町にだ。
「二三回かな、会ってるよ」
「へえ、離れ離れじゃないか」
「そうでもないんだな」
「そうなんだ、それで一緒に焼き鳥とかお刺身食べてるよ」
勿論お酒を飲みながらだ。
「そうしているよ」
「成程な」
「離れ離れだけれど会うこともしてるんだな」
「親子関係はいいままか」
「それは何よりだな」
「やっぱり親子の関係もね」
これもだ。
「いい方がね」
「有り難いよな」
「誰との関係だってそうだよな」
「ダチも彼女とも兄弟姉妹ともな」
「それに親子もな」
「うん、人間関係が悪いと」
若しそうだとだ。
「それだけで厄介だからね」
「だよな、誰とも仲いいとな」
「それだけで全く違うよな」
「そうそう誰ともって無理だけれどな」
「それでもな」
「そうそう、だから僕も親父とね」
皆にあらためて話した。
「今もだよ」
「関係いいんだな」
「それで仲良くやってるか」
「そうしてるんだな」
「そうだよ、確かに破天荒な親父だけれど」
それでもだ。
「人の道は絶対に外れないからね」
「だから話も聞けてか」
「関係いいか」
「そうなんだな」
「自分でもそうだと思うよ、若しもね」
それこそだ。
「親父がお酒に麻薬、ギャンブルに暴力、女遊びにってね」
「全部揃ってるとな」
「もうどうにもならないよな」
「それで家にお金入れないとかな」
「そんなのだとな」
「もう親と思っていないだろうね」
親父はこのうちお酒と女の人だけだ、どっちも桁外れにしてもだ。
「そこまで全部揃っていたら」
「中には全部揃ってる奴いるしな」
「酒やって麻薬やってな」
「浮気ばかりで博打もしまくって暴力も振るう」
「全部揃ってる奴ってな」
「もうここまで揃ったら」
それこそだ。
「人間終わるね」
「だよな」
「人間そうならない様にしないとな」
「色々大変だしな」
「身体もボロボロになってな」
「長生きも出来ないね」
特に麻薬が駄目だろうか、お酒も過ぎると毒だ。
「ある程度にしても節制も必要だよ」
「そこマジだな」
「冗談抜きでちゃんとしないとな」
「本当に死ぬぜ」
「若いうちにな」
「そう思うよ、これ位の節制はして」
常識の範囲でだ。
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