八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百十九話 午後の競技その三
「それは無理だし」
「そうだよな」
「天才でも無理だしな」
「何でも一番とかな」
「有り得ないよな」
「レオナルド=ダ=ヴィンチも」
万能の天才と言われたこの人もだ。
「絵に彫刻に発明にって才能を発揮したけれど」
「絶対に不得意な分野あったよな」
「そういえば何でもやってる訳じゃないしな」
「それはそうだよな」
「音楽とかはどうだったかな」
ダ=ヴィンチはこの分野ではだ。
「一体」
「格闘技とかどうだっただろうな」
「あの時代に野球あったら得意だったか?」
「イタリアだとサッカーだよな」
「サッカーでも天才だったか?」
「それもわからないしね」
言いながら俳優や歌手だったらどうかとも思った、ダ=ヴィンチにそんな才能があるかどうか全くわからない。
「万能の天才って言ってもね」
「何でも一番になれるか」
「わからないよな」
「というかマラドーナみたいなサッカー選手でトップ歌手とか無理だしな」
「絶対にな」
「うん、それが人間だから」
誰でも才能がある分野はあるし得意不得意もある。
「何でも一番なんてね」
「無理だな」
「だから勉強は特進クラスで」
「スポーツはS組だな」
「そうなるな」
「うん、だからね」
本当にそれでだ。
「仕方ないと思ったらね」
「諦めるしかないよな」
「そうだよな」
「普段あそこまで身体動かしてないから」
僕達はだ。
「S組の人達みたいにね」
「その普段も出るしな」
「特進だって勉強ばかりしてるし」
「そこからして違うしな」
「勝てる筈がないか」
「同じだけ練習したり勉強しないと」
「そんなものだろうね、じゃあ僕達は僕達で」
皆にあらためて話した。
「頑張っていこうね」
「そうだよな」
「俺達でベスト尽くそうな」
「スポーツマンシップ守って」
「そのうえでな」
「そうしていこうね」
こうしたことを話しているうちにだった。
皆も集まってきて午後の競技がはじまった、すると。
やっぱりS組が強い、あらゆる競技で一番だった。それで僕達は午前の競技と比較してこんなことを言った。
「何か午前よりもな」
「調子上がってるか?」
「というか強い奴出て来たな」
「どうもな」
「そうだよね、同じ人が別の競技に出ていても」
それでもだ。
「午後の方が調子いいね」
「だよな」
「午後になって調子上がってきた感じだな」
「クラス自体で」
「そうなってきたよな」
「これはね」
まさにとだ、僕は話した。
「もう一位どころかね」
「他のクラスどんどん引き離していってるな」
「得点でな」
「これは凄いな」
「とんでもない点差になるよな」
「他のクラスとな」
「これはぶっちぎりだね」
この言葉をだ、僕は出した。
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