八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百十八話 運動会の昼食その十三
「努力もしてます」
「それもかなりですね」
「はい、ですから」
「親父みたいにですね」
「止様の様に生きることは難しいですが」
「あんな破天荒には出来ないですね」
「はい、しかし」
それでもというのだ。
「努力されるところ、あの思いやりがあり努力の大きいお人柄は」
「手本にすべきですか」
「はい」
まさにというのだ。
「ですから」
「親父を見てですね」
「義和様はこれまでも努力されていますが」
「これからもですね」
「努力されてです」
そうしてというのだ。
「立派な方になられて下さい」
「親父みたいなですね」
「止様の他にも尊敬される方がおられれば」
「そうした人も参考にして」
「そのうえで、です」
「立派な人にですね」
「なられて下さい」
こう優しい声で話してくれた。
「決して私が今お話した様なです」
「さっきの人みたいにはですね」
「ならないで下さい、それで野垂れ死んでは」
それこそというのだ。
「これ程惨めな人生はありません」
「自業自得でもですね」
「左様です、幸せになりたいならです」
「努力することですね」
「それがいいです、時にはもがき苦しむ様な努力もありますが」
もうどうしていいのかわからず必死になってもどうにもならない、そうした手詰まりと言うべき状況に陥ることもだ。
「ですが」
「それでもですね」
「はい」
また僕に答えてくれた。
「努力を続けますと」
「道が開けますか」
「やがては。その苦しむ様な努力こそがです」
「道が開けて」
「後に実るのです」
そうなるからこそというのだ。
「苦しい時もです」
「諦めずですね」
「頑張れは」
「後で生きるんですね」
「そうです、義和様もそうした時期がおありだったでしょうか」
「辛いと思ったことは何度も」
僕もある、これまで何度あっただろうか。
「長く続いた時はなかったですが」
「左様ですか」
「はい、ですがそれでもですね」
「長く続く時もあります」
「そしてその時にこそですね」
「頑張って下さい」
是非にとだ、僕に話してくれた。
「まことに」
「そうさせてもらいます」
「まことにそうすればです」
その時がというのだ。
「成長を迎えるのです」
「苦しい時に頑張る」
「その時にこそです、ただ普段から努力していても」
「いいですね」
「苦しい時は特にそうですが」
普段もというのだ。
「努力をしていますと」
「成長して、ですね」
「幸せに近付けます」
「そうですよね」
「はい、ですが本当にです」
「苦しい時こそですか」
「頑張ることです、耐えて」
その辛い現状にだ。
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