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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百十六話 運動会のはじまりその十

「漫画やアニメでもそうだったし」
「それで髪型はリーゼントとかパーマで」
「髪の毛を茶色や金色や赤に染めて」
「女の子のスカートはくるぶしまで」
「そんなのだったんだ」
「スカートが長いのは昭和だね」
 もっともこれは長ランもだ。
「平成に入ると短くなっていったかな」
「随分変わったんだね、日本の不良のファッションも」
「制服をそんなアレンジするって日本だけだと思うけれど」
「そんな風だったんだ」
「それでそのはじまりが」
「応援団だったんだよね」
 元々は大学の方だったらしい。
「そうだったんだよ」
「今僕達が見ている」
「まさにその人達だね」
「あれはあれで恰好いいけれど」
「独特だね」
「最近この応援団もかなり減ったけれどね」
 高校どころか大学でもらしい。
「昔は応援団の漫画もあったけれど」
「へえ、そうだったんだ」
「そんな漫画もあったんだね」
「昔の日本には」
「うん、けれどね」
 それは完全に過去の話でだ。
「今はね」
「ないからね」
「そんな漫画ね」
「不良とかヤンキーの漫画はあっても」
「それでも」
「もう過去のものになってるよ」
 本当にそうなっている。
「応援団自体が稀少価値になってるし」
「今は主流はチアリーダーだね」
「アメリカと一緒で」
「そっちが主流だよね」
「今の日本でも」
「うん、昔はチアリーダーって軟派とか言われて否定する人もいたんだけれど」
 軟派イコール悪だったらしい、昭和の頃はそんな考えもあったという。
「けれど今じゃね」
「応援団の次はチアリーダー部が出るけれど」
「そっちの方がメジャー?」
「むしろ応援団は少数派」
「そうなってるかしら」
「なってるね、応援団の漫画の話はしたけれど」
 その漫画がだ。
「それがね」
「それが?」
「それがっていうと」
「うん、モデルになった大学の応援団は」
 大阪府の東大阪市の方にある大きな大学だ、最近では鮪で有名だ。
「もうないしね」
「へえ、そうなんだ」
「その応援団ももうないんだ」
「モデルになった大学でも」
「そうらしいからね」
 それでチアリーダーになっている、この大学も。
「もうね」
「応援団の時代じゃないか」
「軟派って否定されていたチアガールの時代」
「そうなったんだね」
「そう言っていいね」
 僕もこう答えた。
「今はね」
「変われば変わるな」
「日本も」
「明治維新みたいにな」
「変わる国だしな」
「いや、明治維新は確かに凄い変わったけれど」
 江戸時代からだ、本当に日本は変わった。
 けれどだ、僕は外国組の皆にさらに話した。
「そうした変わり方かな」
「応援団とチアガールじゃな」
「同じ応援にしても全く違うからな」
「性別以前にな」
「根本から違うだろ」
「うん、応援団は硬派でね」
 僕は今度はこう話した。 
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