八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百十六話 運動会のはじまりその十一
「チアガールは軟派ってね」
「そう思われてたんだな」
「昔は」
「硬派と軟派か」
「そうした考えだったんだ」
「うん、最初軟派はね」
チアガールも入っているこの考えはというと。
「否定する人が多かったんだ」
「硬派がいい、か」
「つまり応援団がか」
「それがいいって言われてたんだな」
「そうだったんだ」
本当にかつての日本ではそうだったみたいだ。
「それが徐々にね」
「軟派が主流になって」
「それでか」
「応援もチアガール主体になった」
「この学園とは違って」
「まだ応援団がある大学も多いみたいだけれど」
それでもだ。
「高校でそうなのはね」
「少ないんだな」
「今じゃそうなんだな」
「日本の学校だと」
「そうなんだな」
「そうなったよ、あとね」
僕はさらに話した。
「不良の制服の話をしたけれど」
「長ランとか短ランとか」
「そういう話か」
「それはか」
「どうかなんだな」
「もうブレザーが主体になって」
その学園それぞれのだ。
「制服で不良とわかるのはね」
「ないか」
「今の日本じゃ」
「そうなったんだな」
「そうだよ、今の日本はね」
実際にだ。
「そこも変わったんだ、髪型とかアクセサリーで」
「ああ、そういうのでわかるんだな」
「今の日本の不良は」
「他の国と一緒か」
「そうなったんだな」
「そうだよ、まあ髪型とかは昔からだったけれど」
リーゼントやパーマだった、それでだ。
「それでもね」
「それがよりはっきりしたんだな」
「制服がブレザーになって」
「それから」
「そうみたいだよ、そうなったから」
本当にだ。
「もう長ランとか短ランはね」
「減っていったんだな」
「日本の不良も随分変わったな」
「本当に」
「そうだよ、それで昔のそうした制服には」
不良の人達が着る制服はだ。
「白ランとかあったんだよね」
「白ラン?」
「うちの学園の制服でもあるね」
「真っ白い詰襟の制服だよな」
「海軍の人が着るみたいな」
「うん、あの軍服が元じゃないけれど」
元々詰襟は昭和の頃の帝国陸軍の軍服だった、あの軍服が黒くなったものがまさにそのまま学生服なのだ。
「色はね」
「そのままだよな」
「ボタンの色まで」
「海軍の夏の軍服だよね」
「うん、あの制服もね」
かつてはだ。
「あったんだよね」
「あれ汚れ目立つよ」
インドからの留学生シン君が言ってきた。
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