八条学園騒動記
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第五百五話 水族館と動物園その三
「大変だしな」
「牛や羊と違うわね」
「全くな」
まさにというのだ。
「そしてだ」
「牧場で働く人達はね」
「装甲車で行き来してな」
「餌あげたり色々な作業しているのよね」
「踏まれたり蹴られたりしても大丈夫なものになってな」
それが装甲車なのだ。
「そうしている」
「凄いわよね、装甲車って」
「基本軍隊の兵器だ」
「そういうのがないと無理なのね」
「生身で恐竜の前に出るとな」
「自殺行為ね」
ナンもそれはよくわかった。
「まさに」
「モンゴルでも恐竜がいる星があるな」
「あるけれど」
「危険だな」
「草原にいるけれど」
「近寄ってはいけないな」
「草食恐竜でも迂闊に近寄ると」
「踏まれたりしてな」
「馬ごとぺしゃんこだし、普通に何メートルもあるから」
普通のカモノハシ竜でもだ、トラコドン等大人しい種類でもとかく近寄れば危ないのだ。
「だからね」
「それで水族館でもな」
「まともになのね」
「飼えるところは稀だ」
少ないところではなかった。
「俺の家でもな」
「そうなのね」
「恐竜がいるとな」
どうしてもともだ、ダンは話した。
「それだけで人気になる」
「恐竜人気って凄いからね」
「この学園の動物園も水族館もそうだしな」
「そうよね、けれど大きくて危険で」
「飼育が非常に難しい」
「だからいる動物園や水族館も少ないってことね」
「ましてやセーラみたいにな」
彼女の様にというのだ。
「ああしてな」
「普通に家で飼ってるのはね」
「相当な金持ちでないと無理だ」
「それこそセーラの家みたいなね」
「セーラの家は凄いからな」
「超大金持ちよね」
「超が十は付く位にな」
そのレベルでというのだ。
「大金持ちだ」
「だからよね」
「恐竜も飼える」
「それだけの場所と設備と人も用意出来るってことね」
「そういうことだ、連合でもな」
この時代の人類社会の最先端社会でありその富の殆どを持っている国でもというのだ。
「それこそな」
「飼える動物園や水族館もあまりないのね」
「ああ、ましてや個人だとな」
「本当のお金持ち位ね」
「ティラノサウルスをペットで飼うとかな」
「そんなのあれよ」
まさにとだ、ナンも答えた。
「セーラのお家位じゃないとね」
「飼えないな」
「ええ、ダンの水族館も」
「それなりにお客さんは多くてな」
それでというのだ。
「経営は上々だよ」
「それはいいことね」
「けれどな」
「セーラの家位にお金持ちか」
「水族館にそれだけの予算はな」
それこそというのだ。
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