八条学園騒動記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第五百三話 慣れることその七
「日本でそっちで捕まった人いないっていうわ」
「同性愛では」
「そう、一人もね」
日本の長い歴史の中でだ。
「だからそうした日記も残せたのよ」
「今有名人がそんなこと書いたら」
「独身でもね」
「スキャンダルだね」
「だって何人もだったから」
同性愛の相手がだ。
「それも何がどうなったとかね」
「そうしたことも書いていたんだ」
「最後に不敵不敵とか書いてね」
これは日記に実際に書かれていた言葉である。72
「楽しそうにもね」
「書いていたんだ」
「本当に今の時代じゃね」
同性愛が認められてもだ。
「政治家さんの恋愛遍歴としてはね」
「アウトだね」
「面白がられても」
そうなってもというのだ。
「もうね」
「スキャンダルだね」
「そうなってたわよ」
このことは絶対だというのだ。
「本当に何人もだったから」
「というかかなり好きな人だったんだね」
「あとお友達を作る目的もあったそうだから」
「お友達?」
「政治的なね」
「ああ、身体でつながって」
ジョルジュはダイレクトに言った。
「それでなんだ」
「はっきり言えばそうよ」
「恋人同士になればね」
「政治的にも色々助けてもらえるからね」
「だから進んでなんだ」
「そうしたことしていったみたいよ」
「何か今の感覚だと」
どうにもとだ、ジョルジュはかなり真剣に考えて述べた。
「どうもね」
「出来ないわよね」
「うん、同性愛のハーレムをだね」
「そう、築いてね」
「自分の味方にしていったんだ」
「恋愛ゲームみたいね」
この時代も同性愛のそうしたゲームがある、それも連合各国で販売されているというメジャーぶりである。
「こう言うと」
「そうだね、実際にやった人がいたとか」
「それも日記で書くとか」
「物凄い世界だね」
「当時の日本ってね。ただね」
ジュリアはこうも話した。
「恋愛感情のもつれから」
「同性愛の」
「そこから政権争いとかね」
「もう無茶苦茶だね」
「当時の日本はそういうのもあったらしいわ」
「男同士の恋愛のもつれから政治でもとか」
「無茶苦茶よね」
語るジュリア自身呆れつつ言うことだった。
「もう何が何だか」
「いやあ、凄いね」
「多分和歌とかもね」
「同性愛を詠ったとかあるんだ」
「そこまで普通ならね」
日記に書き残したり政争に発展するまでにというのだ。
「もう何でもありでしょ、兄妹が取り替えたお話もあったし」
「ああ、とりかえばや物語」
「これだってね」
「何か今の作品みたいだね」
「男の娘よね」
「それで男装の麗人だね」
「それも兄妹でやって尚且つ不倫もあって」
この要素も入るというのだ。
ページ上へ戻る